FS2004 Matrox Parhelia による3画面化解説
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ここではビデオカード Matrox Parhelia を使って3画面にする方法について解説します。
2つの方法がありますが、それぞれメリット、デメリットがありますのでお好みに合わせて3モニターをお楽しみ下さい。


1)3画面をフルスクリーン表示
いちばんてっとり早く3画面を楽しむ方法です。フルスクリーンにすれば3画面表示になります。
そのままでは視野角が狭いままなので表示倍率(ズーム)を0.75〜0.31にすることで視界が広がります。

メリット
(1)簡単
簡単に3画面を楽しむことができます。

(2)バーチャルコクピットに最適
3画面が繋がった1画面として動作するのでバーチャルコクピット表示に最適です。
TRACK−IRを使って左右を見まわした時にも3画面が連動してぐりぐり動くので爽快。

デメリット
(1)魚眼レンズ
表示倍率(ズーム)を変更することで画面は魚眼レンズと同じような表示となります。
正面はすこし遠くに見えるようになり、両端は引き伸ばされてゆがんでしまいます。

(2)モニターの間のずれ
3画面とも縁の細い液晶モニターなどを使用していればそれほどでもありませんが、CRTモニターや縁の太い液晶モニターの場合にモニター間の縁のため旋回中の斜めの地平線、水平線がずれてしまいます。


2)3画面を別々に表示
3画面を別々の画面にして表示位置のみを調整します。
3画面それぞれが表示倍率(ズーム)1.0のままで左の画面は斜め左を見た画面、右の画面は斜め右を見た画面になります。

注意
FSの画面を3つ別々に表示させるのですが、Matrox Parhelia の画面のプロパティは上記フルスクリーンで使用したのと同じ3モニターが1画面になるように設定してください。たとえば 3072 x 768 など。
1024 x 768 の画面を3つ設定などにしてしまうとフレームレートが最悪になりますので注意してください。

メリット
(1)実際に見たと同じ見え方
3画面とも表示倍率(ズーム)は1.0のままですので魚眼レンズを通したような歪がありません。

(2)モニター間のずれが無い
モニターの枠で画面間の隙間が大きくても隙間のうしろにも風景があるように調整することにより自然な視界が得られます。
隙間のうしろの風景は見えなくなりますがコクピットのフレームと思えば全然違和感ありません。
旋回したときも斜めになった地平線、水平線が真っ直ぐに直線になります。

(3)2Dパネルに最適
2Dパネルが正面の画面に1画面の時と同じ正常に表示されます。

デメリット
(1)設定が面倒
画面の調整や調整の為のキー設定などすこし面倒です。一番最初の1回だけですのでがんばってやってみてください。
一度画面を調整すれば「フライトの保存」をすることにより次からは調整は必要ありません。

(2)バーチャルコクピットでは使いにくい
3画面がそれぞれ独立していますのでバーチャルコクピット表示などで視点を動かした時に3画面のうち選択されている1画面しか動きません。
これが最大のデメリットでしょうか。




3)3画面を別々表示の手順

ここからはある程度WindowsやFS2004の知識がある人を対象に説明しています。
意味がわからない方はわかるようになってから挑戦して見てください。
以下の説明を元にやってみた結果生じた不都合などすべてについて私に責任は無いもとのします。
承諾いただける方のみすべて自己責任のうえで試してください。

(1)FS2004.cfg ファイルをテキストエディターで開いて編集します
  編集する前に必ずバックアップを取っておいてください。
  WindowsXP では FS2004.cfg ファイルはここにあります。
  「C:\Documents and Settings\自分のID名\Application Data\Microsoft\FS9\FS9.cfg」

(2)マルチディスプレイでの表示位置調整を細かくできるようにします
  [CONTROLS]
  PAN_RATE = 100

デフォルトでは400になっています。この値を小さくするとキーボードのパンに割り振ったキーを一度押すことによりパン移動する量が小さくなります。
あまり小さくすると機外からの視点などで周りをぐるっと見渡す時にすごく時間がかかってしまいます。
あまり大きくすると左右のモニターの見える位置の微妙な調整ができなくなります。
好みに合わせて設定してください。

(3)FS2004のコクピット表示にてパンができるようにします
  [CONTROLS]
  pan_in_cockpit_mode=1

この1行を書き足すことでコクピット表示での視点のパンができるようになります。

(4)パンのキー割り振り
  [KEYBOARD_MAIN]
  PAN_LEFT=8,11
  PAN_RIGHT=13,11
  PAN_UP=8,9
  PAN_DOWN=13,9

意味:最初の数字がキー番号、2つめの数字がシフトキーとコントロールキーの指定です。
最初の数字   8=BackSpaceキー  13=Enterキー
2つ目の数字   9=Shiftキー同時押し 11=ShiftキーとCntlキー同時押し

よって
左移動:ShiftキーとCntlキーを押したままBackSpaceキーを押す
右移動:ShiftキーとCntlキーを押したままEnterキーを押す
上移動:Shiftキーを押したままBackSpaceキーを押す
下移動:Shiftキーを押したままEnterキーを押す

(5)パンのキーとぶつかるため EyePoint のキー設定を削除します
  EYEPOINT_UP=13,9
  EYEPOINT_DOWN=8,9
  EYEPOINT_RIGHT=13,11
  EYEPOINT_LEFT=8,11
  EYEPOINT_FORWARD=8,10
  EYEPOINT_BACK=13,10

  これらの行を削除します。

  ただし、EyePoint Reset の設定は消さない事!
  EYEPOINT_RESET=32,8 <= これは残す!!

パンとアイポイントとは動作が異なります。
パンで左移動させると視点位置は動かずに左に角度を変えます。自分の首を左に回したのと同じです。
アイポイントで左移動させると見る方向は変わらずに視点の位置が左に平行移動します。

機内を動き回る動作をしたいとか、視点移動のアドオンを使用している場合はアイポイントの設定を削除してはいけません。
その場合はパン設定の方で使用するキーを変更しましょう。

キーの設定はFS2004の設定画面で行った方が簡単かもしれません。
いろいろ試して見てください。

(6)FS2004を起動して好みの機体に乗りこみます
  コクピット画面にして「w」キーを押して計器表示を消し、景色を大きく表示させます。

(7)左右の画面を作る
  「@」キーを押して新規ウィンドウを表示させます。メニューから新規ウィンドウを表示させてもかまいません。

新しいウィンドウが表示されたらマウスの右クリックをして「ウィンドウを切り離し」を行ないます。
切り離しをすることで右のモニターに移動させることができますので右のモニターに移動させます。
右のモニターいっぱいにウィンドウを広げます。
パンキーで真中のモニターの表示と右のモニターの表示の位置をモニターの間の縁も考慮して調整します。
もう一度新規ウィドウを表示させて同じように左モニターに調整します。

これで3画面の完成です!

(8)計器表示を中心にするか景色の表示を優先させるか
  コクピット画面で計器を表示させたときと計器を消して風景を全面に表示させる場合で位置を決めてください。

風景を全面に表示させた場合と計器を表示させた場合で空と地上の境をどこに持ってくるかが変わります。
私の場合は計器を表示させ計器の上の表示位置の真中へんに空と地上の境が来るようにしています。
当然左右の画面もそれに合わせています。
計器を消して風景を全面に表示させると計器の分真中のモニターの表示がずれますのでパン移動で上下に動かして左右の画面に合わせています。

いろいろお試しいただいて、どうぞマルチ画面お楽しみ下さい。