SCASM について
GUI のシーナリ作成ツール
ここ数年のうちに、Flight Simulator 用のシーナリを作成するためのツールが
数多く出まわるようになってきました。市販のソフトだと、Twilight社の
「Airport & Scenery Designer」があります(残念ながらもう販売終了になったようですが)。
フリーのソフトでは「Airport」や「VOD」あたりが有名です。
シーナリ作成ソフトウエアについては、野村直行氏のホームページで詳しく解説されているので、読んで見ると良いでしょう。
これらのソフトは GUI 操作ができるようになっており、ビルなどのオブジェクトを
マウス一つで配置できたりします。なので、こういったツールを使えば
誰でも比較的簡単にシーナリを作成することができます。
SCASM とは
しかし、これらの GUI で動くツールは簡単に使えることに主眼を置いているので、
標準では用意されていないオブジェクト(複雑な形をしたビルなど)を使ったり、
アニメーションをさせたりするなど、複雑かつ高度なことをしようとすると途端
に難しくなります。
こんなときには SCASM の出番となります。
SCASM は SCenery ASseMbler の略で、Manfred Moldenhauer 氏による
フリーソフトウェアです。SCASM を使ったシーナリ作成は、
- 「ソースファイル」をエディタを使ってテキストファイルとして書き、
- それを「コンパイル」してシーナリファイルを作成する。
というものになります。よって、「GUI」なぞというものとは全く無縁、
初心者無用
の世界です(というのはちょっと言い過ぎかな)。
SCASM だけでシーナリを作成するのは結構大変なので、普通は GUI のツールと
併用します。複雑な機能は「マクロ」として SCASM で作成し、それを GUI ツール
に取り込んで使います。作ったマクロを公開すれば、それをほかの人が
再利用することもできます。実際、Internet 上ではこういったマクロが多数
公開されています。
なお、SCASM 「だけ」で大きなシーナリを作成することももちろんできます。実際、
私が作成している名古屋シーナリは SCASM だけで書いています。もっとも、
そういう人は少数派ですが。
SCASM の入手
SCASM は単体でも配布されていますが、最新版は Airport に含まれる形で
公開されています。ですので、まずは Airport を入手してください。
www.flightsim.comから
入手するのがよいと思います。apt210.zip というファイル名で検索すれば
見つかります。
SCASM の日本語マニュアル
SCASM のマニュアルを私が日本語に訳したものが
ここにあります。若干内容が古いですが、
十分役に立つと思います。
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