4月 1日

イースター島 - サンチアゴ

イースター島でのーんびりモアイ像を眺めたり、海と星と戯れたりしているうちになんと1ヶ月以上も経ってしまいました。(^^ゞ こちらは南半球ですから、どんどん秋から冬へ向かっていくことになってしまいます。いよいよ南太平洋の島々をあとにして、南米大陸へと歩を進めることにしましょう。

このイースター島から南米大陸まではなんと3800キロも途中に島などの空港がありません。もちろんキングエアでは届かない距離です。そこでこの日のためにたくさんのポリタンクを買ってきました。300ガロンの燃料を客室に積み込むためです。客室のふじ子ちゃんには一番前の席に移動してもらい、残りの客席や通路にケロシンを入れたポリタンクを順に積み込みます。そしてこのフライトのために特別燃料タンクへ空中で給油できるノズルを接続してもらいました。後はその重さの分をAircraft.cfgに書き加えてオシマイ。既に日本を出るときに燃料300ガロンを余計に積んでも積載量に余裕があることは確認済みです。今日のふじ子ちゃんのお仕事は薪をくべることね。(^^)

今日はきっと一日がかりのフライトになるはずなので、夜明けとともに出発することにしました。現地時間の0645、わずかに朝日が昇り、辺りが明るくなってきました。

夜明けのマタベリ空港

フライトプランでは目的地のサンチアゴまで2025.5マイル、所要燃料は704.8ガロンと計算されています。予備タンクも含め積載燃料は838ガロン。おそらく燃料は心配ないでしょう。エンジンをスタートさせ、滑走路へ向かいます。少し明るくなってきたので、ぐるっと低高度でイースター島を回ってモアイ像を空から眺めてみましょうか。

イースター島遊覧

機はいつもより重い感じですが、長いマタベリ空港の滑走路を充分使ってゆったりと舞い上がりました。ビジュアルで高度は250フィートという超低高度で海岸線をフライトします。あ、モアイが見えてきました。

海岸に並ぶモアイ像

何ヶ所かのモアイ像は残念ながら同じテキスチャのようです。半周ほど見た後、高度を上げ、いよいよ南米大陸に向けて舵を取ります。長らく滞在したイースター島に別れを告げます。

イースター島に別れを告げる

今日は長距離なので燃費を考え、巡航高度ギリギリの35000フィートまで上昇します。幸いに南太平洋は雲一つなく、見渡すかぎり大海原が広がっています。

朝陽を浴びて南太平洋を行く

イースター島が見えなくなりました。これで前も後ろも完全に海しか見えません。単調且つちょっと心細いロングフライトが続きます。

ふじ子ちゃんがサーブしてくれる朝ご飯に次いで、もうお昼ご飯の時間。でもGPSで見ると大陸はまだまだ彼方。一日がかりの海越えです。

1400過ぎ、燃料メータがずいぶん減ってきました。操縦をピアスちゃんに任せ、かずちゃんは客席に移り、ふじ子ちゃんと一緒にポリタンクの燃料を機体のタンクに移す肉体労働に従事します。300ガロンのポリタンクの燃料はすべて機体に移しました。さぁ、後はサンチアゴまで飛ぶだけ。

ロビンソンクルーソー島を眺む

1540少し陽が西に傾いてきました。右前方にかすかな島影が見えてきました。地図によるとこれがロビンソンクルーソー島です。ということは大陸まであとわずかになってきました。

1815辺りが少し暗くなってきました。その時わずかに前方に陸地が見えてきました。ついに南米大陸が見えてきたのです!

南米大陸が見える

こうしてみると南米は本当に日本から離れていることが実感できます。しかし辺りはどんどん暗くなってきました。陽のあるうちにたどり着けるでしょうか?

チリ上空へ到達

下界はかなり暗くなってきましたが、前方には雪を頂いたアンデス山脈がまだ夕陽に輝いており、バーチャルとは思えない美しさです。そうこうしている内にATISが雑音とともに鳴り始めました。島巡りを続けてきたかずちゃんにとってATISは何ヶ月ぶりでしょう。天気は快晴で風もないようです。

サンチアゴのArtuto Merino Benitez国際空港にはRWY17にILSが設置されています。そこでcircle turnでRWY17にアプローチすることにしました、、、が。

とうとう辺りは真っ暗やみになってしまいました。おまけにサンチアゴは周囲を山に囲まれた盆地の都市。下手に高度を下げては周囲の山に激突してしまうかもしれません。ギリギリまで高度を高めに維持してアプローチをかけます。

真っ暗でしかも初めての土地、なおかつ周囲に高い山。こんなに恐ろしいとは思いませんでした。ドキドキしながらファイナルレグまで旋回、そこからちょっと急降下気味に高度を下ろし、ILSへ乗っけます。ようやく前方に滑走路が見えてきました。

サンチアゴ空港にスポットイン

ドキドキしましたが、なんとか機は無事チリの地を踏みました。誘導灯に従い、スポットイン。到着は1906。飛行時間は9時間21分、所要燃料は702ガロンでした。

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なお、サンチアゴのArtuto Merino Benitez国際空港はCesar Carrasco氏の作られたFS2000用のシナリー(scel-1a.zip)を使わせていただきました。素晴らしい作品を有難うございました。

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