4月 9日

プエルト・モン - ホーン岬(ウシュアイア)

翌朝さわやかに目覚めたかずちゃん一行は南米大陸最南端の地、ホーン岬を目指します。目指すは南米大陸最南端の街ウシュアイア。ここからは南極までもうわずかに1000キロしかない最果ての町です。南米最南端のケープ岬はこの街からさらに南に100マイルほど飛んだところです。プエルトモンからウシュアイアまでの距離は872.5マイル。途中パイネ国立公園のパイネ山(3248メートル)を見下ろしながらのフライトです。0830、雲もまばらなプエルトモンを飛び立った愛機は一路南下します。

チリ南部の入り組んだ島々上空を行く

地図からもおわかりのようにチリの南部は急峻なアンデス山脈が海へと終わりを告げる場所で、複雑な入り江と名もない島々が入り組んでいます。左手の山々はもうすっかり雪景色です。

2時間ほどで前方に雪山が近づいてきました。フィッツロイ山などの氷河国立公園、そしてそれに続くパイネ国立公園の上空を越えることになります。どの山も高度は3500メートル程度ですが、念のため高度を18000フィートから24000フィートへ上げます。

パイネ国立公園上空

実際のパイネ山

ついこの前まで南の島をウロウロしていたのがウソのような真っ白な雪山の上空を飛びます。この辺りから進路を左に向け、いよいよ一路ウシュアイアを目指します。

現地時間12時過ぎ、ウシュアイアに接近しました。下界はずいぶん雲が出てきました。まだ燃料は充分に残っていますので、このままホーン岬を目指しましょう。GPSのスイッチを切り、VFRでフライトすることにします。下界はすっかり雲で覆われてしまっていますので、高度を下げ雲の下にでましょう。

高度7000でようやく雲海の下にでました。下界には最果てという形容詞がぴったりくる荒れ果てた大地と暗い色の海が広がっています。GPSのマップを頼りにVFRで進むこと30分あまり。前方に小さな島が見えてきました。その先にはもう海以外に何もありません!そう、これがホーン岬です。

ホーン岬で反転する

南米大陸最南端を征服しました。さぁ、燃料も残り少なくなってきましたので一路ウシュアイアを目指しましょう。

ビーグル水道からフエゴ島を望む

本物のウシュアイアの風景

機はいよいよウシュアイアに近づきました。ビーグル海峡から眺めるウシュアイアの景色は本物の風景を良く模していますね。こんな最果ての地までリアルに作られているFS2000!結構感激です。

ファイナルアプローチ

機を右旋回させながらファイナルアプローチです。こんなときに右視野が見えるマルチモニタは実に強力な武器となります。

ウシュアイア空港にタッチダウン

1320、機は無事ウシュアイア空港に到着しました。エプロンやターミナルビルは残念ながら造られていませんが、左手にはアルゼンチン航空のB727やLAPA航空のB737などが停まっているのが見えます。

LAPA航空機の後ろにスポットイン

辺りはどんよりと雲に覆われ、遠くには氷河なども見えます。ちょっと寒々しい風景ですが、最南端の地に降りたという感慨が胸をよぎります。

丘から見下ろしたウシュアイア市街地

市街地の外れにある小高い丘に登りました。小さなウシュアイアの街が一望に見渡せます。名物マトン料理を食べながら、度の疲れを癒しましょうか。

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なお、ウシュアイアとパイネ山の実際の写真はいずれも袴田和則さんのご好意により氏の素晴らしい旅行記『地球行脚のページ』から転載させていただいたものです。これらの写真の著作権はすべて袴田氏にあります。他にも世界中の素晴らしい写真が収められていますので、ぜひ一度ご覧になることをお奨めします。袴田さんどうもありがとうございました。

またアルゼンチン航空のB727-200とLAPA航空のB737-200はAlejandro Campodonico氏の作品です。素晴らしい作品を有難うございました。

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