民間航空の歴史は、そのまま航空機メーカーの興亡の歴史でもあります。その黎明期に ダグラス社 は、双発のレシプロ機「DC-3」で多大な足跡を残しました。
その後の「DC」シリーズは、ジェット機へと橋渡しされ、さらにマクダネル社との合併により マクダネル・ダグラス社 の「MD」シリーズへと発展しました。現在はボーイング社に吸収され、同社にとって最後の作品となった「MD-95」が「ボーイング717」として生産が続けられています。
ロッキード社 は、プロペラの時代に優雅な姿から貴婦人と呼ばれた「コニー」や対潜攻撃機の母体になった「エレクトラ」など個性溢れる旅客機を生み出してきた名門メーカーです。

ダグラス(マクダネル・ダグラス)

DC-3

第二次世界大戦の勝敗の要素のひとつには補給の優劣がありました。空輸による物資や兵隊の輸送では、大量に生産された C-47(DC-3 の軍用名)が大活躍しました。
戦争が終わると余剰となった DC-3 は、民間航空にその活躍の場を広げました。ダグラス社は、この後にレシプロの名機を次々と投入して民間旅客機の名門としての地位を築き上げました。
機種名
DC−3
全長
llll 20m
客席数
l 21-28席

▲Douglas DC-3
  Cockpit Front View

▲Douglas DC-3 Lufthansa
 

▲Douglas DC-3 American Aielines

▲Douglas DC-3 Olynpic
DC-3
  [AIR 2k2] cade10.zip(機体本体)
  [PNL 2k2] dc-3_ddz.zip(パネルを流用)
  [AIRrep 2k4] aadc3.zip・dc3olympic.zip(機体リペイント)

DC-8-10 〜 70

レシプロ機時代に名門だったダグラス社もジェット時代の幕開けに乗り遅れまいと開発に乗り出したのが DC-8 です。後退翼にパイロンを介して取り付けられた 4 基のジェットエンジンという構成は、同時期に開発されたボーイング 707 と同じものとなり、ジェット旅客機の基本形を完成させました。
ダグラス社は、この DC-8 の改良を行い、その完成形ともいえるスーパー 60 シリーズの成功を導きました。やがて、騒音規制などの環境対策から大バイパス比のエンジンに交換した 70 シリーズ へと発展しました。
機種名
DC−8−71
全長
llllllllll 49m
客席数
lllllllllllll 259席

▲Douglas DC-8-71
  Cockpit Front View

▲Douglas DC-8-71 United
 

DC-9-10 〜 50

ジェット旅客機は出現当初、そのスピードを生かして長距離の移動手段としてもてはやされました。しかし、そのスピードの利便性は次第に中短距離路線にも求められるようになりました。そうした需要を見越して製作された DC-9 は、リアマウントの双発エンジンと特徴的なT字型の尾翼がデザイン上の特徴になりました。
DC-9-10 の後、段階的に胴体を延長し 30 シリーズ・50シリーズが製作されました。
機種名
DC−9−30
全長
lllllll 37m
客席数
llllll 97-115席

▲Douglas DC-9-32
  Virtual Cockpit Front View

▲Douglas DC-9-32 Northwest
 
DC-9
  [AIR 2k2] 「DC-9-30(Just Flight社)」(機体本体)
  [AIRup 2k4] dc-9update_04.exe(機体本体をアップデート)
  [AIRrep 2k4] nwa_nc_f1_dc9.zip(機体リペイント)

MD-81/-82/-83/-87/-88・MD-90-30/-50/-55

マクダネル社と合併後に自社の DC-9 をさらに改良した旅客機を MD-81 として生産を始めました。エンジンの換装による低燃費と DC-9 より大きいにもかかわらずパイロット 2 人乗務により経済的な運用が可能になりました。
初期の MD-80 シリーズには、エンジンや航続距離などの違いによって -82 と-83 があります。さらに胴体を短縮した MD-87 が新たな市場と旧 DC-9 シリーズの代替を見込んで作られました。
また、MD-82 に対してコクピットやキャビンの近代化を行った MD-88 が後に加わりました。
この後ダグラス社は、MD-80 シリーズのコンポーネントを流用し、コクピットのデジタル化・装備エンジンの換装による低騒音化と低燃費化を主軸とする改良が行われたのが MD-90 です。
第一印象は明らかに DC-9 からの流れを汲みますが、大バイパス比エンジン採用による太目のエンジンが他のシリーズとのポイントともなります。
機種名
MD−81
MD−87
MD−90
全長
lllllllll 45m
llllllll 40m
lllllllll 47m
客席数
lllllll 109-139席
lllllllll 135-172席
lllllllll 153-172席

▲McDonnel Douglas MD-87
  Cockpit Front View

▲McDonnel Douglas MD-81 JAS
 

▲McDonnell Douglas MD-87 Austrian Airlines

▲McDonnell Douglas MD-90 SAS

DC-10-10/-15/-30/-40・MD-11

アメリカン航空が出した 250 席級で航続距離 3,400km 程度の国内線用ワイドボディ機という仕様を基に開発されたのが DC-10です。仕様を検討していく過程で長距離洋上飛行を考慮しつつも経済性に優れる 3 発のエンジンを備える機体となりました。
DC-10 の外見上の最大の特徴は垂直尾翼を貫通するように装備された第 2 エンジンにあり、個性を放っています。
MD-11 は DC-10 を近代化したもので、グラス・コクピットを採用しパイロットの 2 人乗務を可能にしています。しかし MD-11 の受注は、その後の大型双発機の台頭により苦戦を強いられました。
機種名
DC−10−10
MD−11
全長
lllllllllll 56m
llllllllllll 61m
客席数
lllllllllllllllllll 270-380席
lllllllllllllllllllll 250-410席

▲Douglas DC-10-10 American

▲Douglas DC-10-30 Hawaian

▲Douglas MD-11 Swiss

▲McDonnell Douglas MD-11F Fedex
MD-11
  [AIR 2k4] fs2004_md11_setup.exe(オーバーランド社のHPより)(機体本体)
  [AIRrep 2k4] sms_md-11_swiss.zip(機体リペイント)
MD-11F
  [AIR 2k4] ifdg_md11_fedex_panda.zip(機体本体)

ロッキード

L-1011-1/-100/-200/-500

L-1011 は、3 発のエンジンを星に見立てて「トライスター」の愛称を得た優美な姿の旅客機です。ジャンボジェットの成功により大きな市場が開けましたが、その下の旅客数を埋める機体として計画されました。
ロッキードは、この機体に最新の先進技術を積極的に導入しました。例えば悪天候下でも安全な着陸が出来る自動着陸装置がこれにあたります。
しかしながら、装備エンジンのロールスロイスの破産騒動で開発が遅れ、セールス的にはライバルである DC-10 に差をつけられてしまいました。
日本における「トライスター」は、航空会社の新機種導入に関する首相の贈収賄事件が発覚した「ロッキード事件」で致命的なイメージダウンを受けました。ロッキードは、この機体を最後に民間旅客機の製造から撤退しました。
機種名
L−1011−100
L−1011−500
全長
lllllllllll 54m
llllllllll 50m
客席数
llllllllllllllllllll 256-400席
lllllllllllllllll 246-330席

▲Lockheed L-1011-500
  Cockpit View

▲Lockheed L-1011-500 Royal Jordanian
 
L-1011-500
  [AIR 2k4] adsl1011.zip(機体本体)
  [PNL 2k4] l1011kmr.zip(パネル)
  [AIRrep 2k4] texja.zip(機体リペイント)

BAe/アエロスパシアル

Concorde

コンコルドは、近い将来超音速旅客機の時代が来るとの見解を基にイギリスとフランスが共同で開発した機体です。
しかし、超音速旅客機の運命は、オイル・ショックによる燃料の高騰や超音速飛行時の騒音問題などに翻弄される事になるのでした。
長い開発期間の後ようやく就航したコンコルドでしたが、開発を担当したイギリスとフランス以外の受注がありませんでした。イギリスとフランスが威信をかけたこの機体も 2003 年にその使命を終える事になりました。
機種名
Concorde
全長
llllllllll 62m
客席数
lllllll 100-144席

▲BAe/Aerospatial Concorde
  Cockpit View

▲BAe/Aerospatial Concorde Air France
 

▲BAe/Aerospatial Concorde BA

▲BAe/Aerospatial Concorde BA
Concorde
  [AIR 2k4] 「CONCORDE」(Altitude社)(機体本体)

イリューシン

ロシア(旧ソ連)では、政治的背景や地理的な条件から航空機に限らず独自の発展を遂げてきました。
また、メーカー主導の資本主義世界と違ってデザイナーを中心に航空機が設計・生産されて来たのも特徴といえます。アントノフ・イリューシン・ツポレフ・ヤコブレフなどがこれに当たります。

イリューシン Il-86

Il-86 は、旧ソ連初のワイドボディ旅客機です。この機体は西側では常識となった高バイパス比のターボファンエンジンが得られなかったため短い航続距離という弱点を持っています。
また、この機体の特徴は、客席のフロアの下にある貨物室に乗降扉を備え、貨物室を通った乗客が階段を上がって客席に着くという地方空港での運用を考慮した構造になっていることです。
FSおすすめポイント 貨物室に備えられたタラップが実機同様に出てきます。
機種名
Il−86
全長
llllllllllll 60m
客席数
llllllllllllll 350-370席

▲Tupolev Il-86 Aeroflot

▲Tupolev Il-86 Aeroflot
Il-86
  [AIR 2k4] ily_il86.zip(機体本体)

ツポレフ

ツポレフ Tu-144S

旧ソ連で開発された Tu-144 は、コンコルドに先立つこと 2 ケ月前の 1968 年 12 月に初飛行を行い、世界初の超音速旅客機となりました。
量産機となった Tu-144S は、エンジンの換装や機首部にカーナード翼を追加するなどが追加されましたが、その容姿から「コンコルドスキー」というありがたくないあだ名を付けられました。
その後 1977 年末からモスクワ〜アルマティ間で運用が開始されましたが、旅客便は約 7 ケ月・通算 102 便で終了されました(事故が原因と言われています)。
1993 年には現役から引退していた機体を改良し、Tu-144LL として米ロ共同で高速研究計画の実験機に使用されました。
機種名
Tu−144S
全長
lllllllllllll 66m
客席数
lllllll 140席

▲Tupolev Tu-144S
  Cockpit View

▲Tupolev Tu-144S Aeroflot
 
Tu-144S
  [AIR 2k4] tu144.zip(機体本体)

ツポレフ Tu-154/A/B/B2/M

ロシア版ボーイング 727 ともいえる Tu-154 は、初期型の 154/154A 改良型の 154B/154B2 があります。さらにエンジンを換装した 154M が生産されました。
3 発エンジンの装着はボーイング 727 と同じ形態を採用しているものの、6 輪の主脚などに空港の整備が遅れている事情が反映されています。
機種名
Tu−154
全長
llllllllll 48m
客席数
lllllllll 180席

▲Tupolev Tu-154
  Virtual Cockpit Front View

▲Tupolev Tu-154 Aeroflot
 
Tu-154
  [AIR 2k4] tu154b2v.zip(機体本体)

ツポレフ Tu-204/-100/-200

Tu-204は双発のナローボディ旅客機で、Tu-154 や Il-62 の後継機として計画されたものです。そのスタイルは、ボーイング 757 に合い通じるものがありますが翼端のウィングレットが見分けるポイントともなります。
グラスコクピットやフライバイワイヤなどの技術を積極的に取り入れ、欧米の同型機種のレベルに近づいた旅客機です。
基本型のほかに航続距離延長型の -100 や航続距離を抑えてペイロードを増した -200 があります。
機種名
Tu−204
全長
lllllllll 46m
客席数
lllllllllll 214席

▲Tupolev Tu-204-120
  Cockpit Front View

▲Tupolev Tu-204-120 Aeroflot
 
Tu-204
  [AIR 2k4] aircairo_tu204120.zip(機体本体)
  [AIRrep 2k4] rv_tu204_aeroflot_2003.zip(機体リペイント)
  [PNL 2k4] tu204.zip(パネル)