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今日はスタートが少し遅めだったこともあり、
名古屋空港に計器飛行の練習にでも行こうかと
思います。
まずは八尾空港の航空局にフライトプランを提出
しましょう。「関係者立入禁止」とありますが、
プラン提出なのでもちろん大丈夫です。
管制塔の下が航空局ですよ。 |
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ということで、ここから入ります。
結構、地味なつくりでしょ?
やはり国の施設だからですかね。 |
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左側の気象庁の八尾出張所で今日の
ウェザー(天気)をチェックしてから、右側の
カウンターでフライトプランの用紙に記入、提出
することになります。 |
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フライトプランの提出が終われば整備委託会社
まで戻って、ハンガーを通ってエプロンまで。
駐機場にとまっている飛行機と青空が大きく
広がって見えてくる、ワクワクする瞬間ですね。 |
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ビーチクラフト社製の自家用小型機が
出発の準備中のようです。エンジンも
始動してプロペラが勢いよくまわっています。
どこに飛んでいくんでしょうかね・・・。 |
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そして我々も駐機しているところまで歩いて
行きましょう。 |
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外部点検も特に問題はありません。
あらためて思いますが、尾翼が上についている
「T尾翼」のデザインも決して悪くないですよね。
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飛行機の後ろにある荷物入れに車輪停めを
入れて、カーゴドアを閉めますね。 |
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飛行機の右側の入り口から入るんですが、
足元には気をつけて。 |
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シートベルトをしていただいて、
少し狭いかもしれませんが、扉を閉めましょう。 |
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エンジンスタートをチェックリストにそって
こなしていきます。
無線やナビゲーションの計器類の電源も
入れて、周波数をセットしていきましょう。 |
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JA4044:
Yao Ground, good morning.
4044 is south apron. Request taxi.
Ground:
4044, Yao Ground.
Taxi to runway 27, wind 280 at 5. QNH 2972.
JA4044:
Roger, taxi to runway 27. QNH2972. 4044. |
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それでは、RWY27までタキシングの開始です。
駐機スペースから出たら軽くブレーキを踏んで、
ブレーキに異常が無いかをチェックしておきましょう。 |
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ゆっくりと八尾の固定翼のエプロンをタキシングです。 |
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交差する滑走路に一旦入ります。
間違って離着陸する別の飛行機がいないか
チェックしてから進みましょう。
無線の周波数のグランドコントローラーから
タワーコントローラーに変更です。 |
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離陸前のプリ・テイクオフ・チェックも万全です。
エンジンの調子や電気系統の異常、計器の異常
は今キャッチしておかないと重大なトラブルに
つながりますからね・・・。 |
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JA4044:
Yao Tower, 4044 is ready for departure.
Tower: 4044 roger. Runway 27, cleared for takeoff.
Wind 280 at 4.
さ、離陸しましょう。
滑走路は27番。慣れているとは言え、ちゃんと
滑走路上に書かれている番号と一致しているかを
チェック。コンパス関係が示している方位にも
相違がないかをチェックしましょうね。 |
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77ノットで離陸、97ノットの上昇スピードまで
加速していきましょう。 |
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ギヤ、アップです。 |
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松原のインターを超えたあたりで
高度も500フィートくらいまできました。
左旋回で奈良盆地を目指しましょう。 |
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旋回のバンク角度は15度から30度の
あいだで調整しておきましょう。低高度で深すぎる
旋回は危険です。 |
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離陸してきた滑走路が見えています。
方向は見慣れた地形なので混乱はありませんが、
癖でしょうかね。滑走路と平行になるように
どうしても見てしまいます・・・。 |
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西名阪の高速が下を走っていますが、
この先には奈良の香芝や法隆寺、天理が
ありますから、方向はこっちですね。 |
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速度は104ノット、まだまだ上昇を続けましょう。
現在、2,000フィートを通過中。
上昇率は1分あたり1,000フィートを示しています。
小型機としては、なかなか良い感じの上昇率ですね。 |
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生駒山の少し低いところ、丁度西名阪の
柏原のあたりを高速沿いに東に飛んでいます。
このあたりは伊丹空港へ着陸進入していく
旅客機が高度を下げながら通過していくので、
管制の情報に耳をかたむけつつ、見張りは重要です。 |
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奈良の王寺上空です。
JA4044:
Yao Tower, 4044 is now Oji. Leaving.
Tower:
4044 roger. Frequency change approved.
Good'ay.
JA4044:
Roger, frequency change, good'ay. 4044. |
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まだまだ上昇していきましょう。
奈良上空ですが、京都や滋賀まで
見えそうな視程ですね。 |
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巡航高度の7,500フィートを快適に
フライト中です。自動操縦もON! |
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というのもつかの間。そろそろ名古屋空港への
計器進入のためにレーダーで誘導をお願いしましょう。
JA4044:
Centrair Approach, this is JA4044.
Requesting radar vector for ILS Rwy34 approach.
Approach:
JA4044, good morning. Centrair Approach.
Squawk 1420 and ident. QNH 2974.
JA4044:
Roger, 1420 and ident. 2974, 4044. |
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青空なのに、ちょっと白っぽい感じですね。
日本らしいというか、湿度の関係でクッキリ
する日は限られているんですよね。 |
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名古屋空港への精密進入のチャートを
しっかり予習しておきましょう。
最終進入コースは方位340度、最終降下開始
高度は2,500フィート。進入限界は0.7マイルで
252フィートです。 |
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Approach:
JA4044, descend and maintain 5,000.
JA4044:
Roger, descend and maintain 5,000. 4044.
さあ、いよいよレーダー誘導の開始ですよ。
まずは高度を5,000フィートまで降下の指示です。 |
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三重の山を越えてきたあたりですね。 |
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伊勢湾です。
四日市のあたりでしょうかね。 |
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正面に長良川と損斐川が見えてきましたよ。 |
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遠くに日本海側の山に雪が残っているのが
見えています。 |
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長島スパーランドのあたりです。
川の河口を横断している伊勢湾岸高速が
分かりやすいですよね。 |
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もう少しで長良川を横断です。
手前が損斐川です。
Approach:
4044, descend and maintain 3,500.
JA4044:
Roger, descend and maintain 3,500. 4044. |
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進入管制官の指示のとおり、3,500フィートまで
降下してきました。 |
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このままだと方位が040度ですから、
進入コースに乗せるために右旋回の指示が
予想できますね・・・。 |
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Approach:
JA4044, turn right heading 120.
JA4044:
Roger, turn right heading 120. 4044.
レーダー誘導が始まると、右や左に旋回指示が
あって、地名的に位置が分からなくなり易いですね。
フライト的には位置情報ははっきりしていて
特に問題は無いんですけど・・・。
ここ、どこらへんでしょうかね。 |
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これは名古屋港でしょうね。 |
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Approach:
JA4044, descend and maintain 3,000.
JA4044:
Roger, descend and maintain 3.000. 4044. |
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降下しながら名古屋港を横断です。空港は
ちょうど左の翼の先あたりにあるはずですが、
まったく判別できません。 |
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Approach:
JA4044, turn left heading 070 and
descend and maintain 2,500.
JA4044:
Roger, left heading 070 and descend and
maintain 2,500. 4044.
2,500フィートまで降下をしながら左旋回で
方位70度です。 |
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なにやらレース場でしょうかね。
競馬かもしれませんが・・・。 |
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計器進入開始高度の2,500フィートまで
降りてきました。あとは進入コースへの左旋回
だけのはずです。 |
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Approach:
JA4044, turn left heading 010, intercept
localizer. Cleared for ILS 34 approach.
Contact Nagoya Tower, 118.7.
JA4044:
Roger, left 010, intercept localizer.
Cleared for ILS 34 approach. Switch to
Tower ,118.7. 4044. |
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東山の公園でしょうかね。
遠くには名古屋市の高層ビルが見えています。
JA4044:
Nagoya Tower, good morning.
JA4044 is with you on ILS 34 approach.
Tower:
4044, roger. Wind 280 at 11.
Continue approach, report 5 miles. |
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計器進入の降下コースにも乗り始めました。
だいたいの目安ですが、速度の半分x10くらいの
降下率が維持できていれば高度調整は楽な
はずです。
ちなみに、右端の上の計器が計器進入の
コースと高度を精密に指示してくれます。
いずれも進入設定どおりなので、白い棒が
中央で十字になっています。 |
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JA4044:
Nagoya Tower, 4044 is approaching 5 DME.
Tower:
4044, roger. Cleared to land, runway 34.
Wind now 290 at 12.
JA4044:
Roger, cleared to land, runway 34. 4044.
正面に滑走路が見えてきました。
このまま着陸です。 |
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左手の丸いのは名古屋ドームなんでしょうかね。
このあたりでギヤを下ろして90ノットまで
減速していきましょう。
通常ならもっと外側からギヤを下ろしますが、
後ろから旅客機も進入してきているので、
間隔を詰めないためにもスピードをある程度
足していましたからね。 |
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庄内川を横断していきます。 |
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高度も順調、スピードもばっちりです。
後ろから来る旅客機は未だかなり後ろなので、
特に気にすることなく、我々の進入を続けましょう。 |
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もう一度だけ風の情報をもらっておきましょう。
JA4044:
Nagoya Tower, wind check.
Tower:
Wind 280 at 10. |
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まもなく着陸です。
特に異常もないので、このまま着陸しましょう。 |
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ゆっくりと接地、そしてやさしくブレーキングです。
ここは滑走路が特に長いので、あせって減速する
必要はありませんからね。 |
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Tower:
JA4044, turn left at Whisky-4 and
contact Ground.
JA4044:
Roger, left at Whisky-4 then ground. 4044.
この誘導路を左に出ましょう。
駐機場は直ぐ前のはずですし。 |
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JA4044:
Nagoya Ground, 4044 is at Whisky-4.
Request taxi to spot 10 November.
Ground:
4044, taxi to spot 10 November. |
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このセスナ社製のキャラバンを超えて右側の
駐機場になります。 |
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空港の管理事務所の前が駐機場なので、
降りてからの徒歩が楽ですよね。 |
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おつかれさまでした。
車輪停めをしっかり置いて、ドアもロック。
簡単に機体に異常がないかを見ながら
管理事務所に着陸料を払いにいきますか。
それからは市内に出て昼食にしましょう。
天むす?それとも味噌カツでしょうか? |