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フライト日: 2007年 3月21日 巡航高度: 7,500フィート
出発空港: 八尾空港 ルート: RJOY〜上野〜レーダーベクター〜RJNA
着陸空港: 名古屋空港 着陸方式 ILS(レーダーベクター)
今日はスタートが少し遅めだったこともあり、
名古屋空港に計器飛行の練習にでも行こうかと
思います。

まずは八尾空港の航空局にフライトプランを提出
しましょう。「関係者立入禁止」とありますが、
プラン提出なのでもちろん大丈夫です。

管制塔の下が航空局ですよ。
ということで、ここから入ります。
結構、地味なつくりでしょ?
やはり国の施設だからですかね。
左側の気象庁の八尾出張所で今日の
ウェザー(天気)をチェックしてから、右側の
カウンターでフライトプランの用紙に記入、提出
することになります。
フライトプランの提出が終われば整備委託会社
まで戻って、ハンガーを通ってエプロンまで。
駐機場にとまっている飛行機と青空が大きく
広がって見えてくる、ワクワクする瞬間ですね。
ビーチクラフト社製の自家用小型機が
出発の準備中のようです。エンジンも
始動してプロペラが勢いよくまわっています。
どこに飛んでいくんでしょうかね・・・。
そして我々も駐機しているところまで歩いて
行きましょう。
外部点検も特に問題はありません。
あらためて思いますが、尾翼が上についている
「T尾翼」のデザインも決して悪くないですよね。
飛行機の後ろにある荷物入れに車輪停めを
入れて、カーゴドアを閉めますね。
飛行機の右側の入り口から入るんですが、
足元には気をつけて。
シートベルトをしていただいて、
少し狭いかもしれませんが、扉を閉めましょう。
エンジンスタートをチェックリストにそって
こなしていきます。

無線やナビゲーションの計器類の電源も
入れて、周波数をセットしていきましょう。
JA4044:
Yao Ground, good morning.
4044 is south apron. Request taxi.

Ground:
4044, Yao Ground.
Taxi to runway 27, wind 280 at 5. QNH 2972.

JA4044:
Roger, taxi to runway 27. QNH2972. 4044.
それでは、RWY27までタキシングの開始です。
駐機スペースから出たら軽くブレーキを踏んで、
ブレーキに異常が無いかをチェックしておきましょう。
ゆっくりと八尾の固定翼のエプロンをタキシングです。
交差する滑走路に一旦入ります。
間違って離着陸する別の飛行機がいないか
チェックしてから進みましょう。

無線の周波数のグランドコントローラーから
タワーコントローラーに変更です。
離陸前のプリ・テイクオフ・チェックも万全です。
エンジンの調子や電気系統の異常、計器の異常
は今キャッチしておかないと重大なトラブルに
つながりますからね・・・。
JA4044:
Yao Tower, 4044 is ready for departure.

Tower:
4044 roger. Runway 27, cleared for takeoff.
Wind 280 at 4.

さ、離陸しましょう。
滑走路は27番。慣れているとは言え、ちゃんと
滑走路上に書かれている番号と一致しているかを
チェック。コンパス関係が示している方位にも
相違がないかをチェックしましょうね。
77ノットで離陸、97ノットの上昇スピードまで
加速していきましょう。
ギヤ、アップです。
松原のインターを超えたあたりで
高度も500フィートくらいまできました。
左旋回で奈良盆地を目指しましょう。
旋回のバンク角度は15度から30度の
あいだで調整しておきましょう。低高度で深すぎる
旋回は危険です。
離陸してきた滑走路が見えています。
方向は見慣れた地形なので混乱はありませんが、
癖でしょうかね。滑走路と平行になるように
どうしても見てしまいます・・・。
西名阪の高速が下を走っていますが、
この先には奈良の香芝や法隆寺、天理が
ありますから、方向はこっちですね。
速度は104ノット、まだまだ上昇を続けましょう。
現在、2,000フィートを通過中。
上昇率は1分あたり1,000フィートを示しています。
小型機としては、なかなか良い感じの上昇率ですね。
生駒山の少し低いところ、丁度西名阪の
柏原のあたりを高速沿いに東に飛んでいます。

このあたりは伊丹空港へ着陸進入していく
旅客機が高度を下げながら通過していくので、
管制の情報に耳をかたむけつつ、見張りは重要です。
奈良の王寺上空です。

JA4044:
Yao Tower, 4044 is now Oji. Leaving.

Tower:
4044 roger. Frequency change approved.
Good'ay.

JA4044:
Roger, frequency change, good'ay. 4044.
まだまだ上昇していきましょう。
奈良上空ですが、京都や滋賀まで
見えそうな視程ですね。
巡航高度の7,500フィートを快適に
フライト中です。自動操縦もON!
というのもつかの間。そろそろ名古屋空港への
計器進入のためにレーダーで誘導をお願いしましょう。

JA4044:
Centrair Approach, this is JA4044.
Requesting radar vector for ILS Rwy34 approach.

Approach:
JA4044, good morning. Centrair Approach.
Squawk 1420 and ident. QNH 2974.

JA4044:
Roger, 1420 and ident. 2974, 4044.
青空なのに、ちょっと白っぽい感じですね。
日本らしいというか、湿度の関係でクッキリ
する日は限られているんですよね。
名古屋空港への精密進入のチャートを
しっかり予習しておきましょう。

最終進入コースは方位340度、最終降下開始
高度は2,500フィート。進入限界は0.7マイルで
252フィートです。
Approach:
JA4044, descend and maintain 5,000.

JA4044:
Roger, descend and maintain 5,000. 4044.

さあ、いよいよレーダー誘導の開始ですよ。
まずは高度を5,000フィートまで降下の指示です。
三重の山を越えてきたあたりですね。
伊勢湾です。
四日市のあたりでしょうかね。
正面に長良川と損斐川が見えてきましたよ。
遠くに日本海側の山に雪が残っているのが
見えています。
長島スパーランドのあたりです。
川の河口を横断している伊勢湾岸高速が
分かりやすいですよね。
もう少しで長良川を横断です。
手前が損斐川です。

Approach:
4044, descend and maintain 3,500.

JA4044:
Roger, descend and maintain 3,500. 4044.
進入管制官の指示のとおり、3,500フィートまで
降下してきました。
このままだと方位が040度ですから、
進入コースに乗せるために右旋回の指示が
予想できますね・・・。
Approach:
JA4044, turn right heading 120.

JA4044:
Roger, turn right heading 120. 4044.

レーダー誘導が始まると、右や左に旋回指示が
あって、地名的に位置が分からなくなり易いですね。
フライト的には位置情報ははっきりしていて
特に問題は無いんですけど・・・。

ここ、どこらへんでしょうかね。
これは名古屋港でしょうね。
Approach:
JA4044, descend and maintain 3,000.

JA4044:
Roger, descend and maintain 3.000. 4044.
降下しながら名古屋港を横断です。空港は
ちょうど左の翼の先あたりにあるはずですが、
まったく判別できません。
Approach:
JA4044, turn left heading 070 and
descend and maintain 2,500.

JA4044:
Roger, left heading 070 and descend and
maintain 2,500. 4044.

2,500フィートまで降下をしながら左旋回で
方位70度です。
なにやらレース場でしょうかね。
競馬かもしれませんが・・・。
計器進入開始高度の2,500フィートまで
降りてきました。あとは進入コースへの左旋回
だけのはずです。
Approach:
JA4044, turn left heading 010, intercept
localizer. Cleared for ILS 34 approach.
Contact Nagoya Tower, 118.7.

JA4044:
Roger, left 010, intercept localizer.
Cleared for ILS 34 approach. Switch to
Tower ,118.7. 4044.
東山の公園でしょうかね。
遠くには名古屋市の高層ビルが見えています。

JA4044:
Nagoya Tower, good morning.
JA4044 is with you on ILS 34 approach.

Tower:
4044, roger. Wind 280 at 11.
Continue approach, report 5 miles.
計器進入の降下コースにも乗り始めました。
だいたいの目安ですが、速度の半分x10くらいの
降下率が維持できていれば高度調整は楽な
はずです。

ちなみに、右端の上の計器が計器進入の
コースと高度を精密に指示してくれます。
いずれも進入設定どおりなので、白い棒が
中央で十字になっています。
JA4044:
Nagoya Tower, 4044 is approaching 5 DME.

Tower:
4044, roger. Cleared to land, runway 34.
Wind now 290 at 12.

JA4044:
Roger, cleared to land, runway 34. 4044.

正面に滑走路が見えてきました。
このまま着陸です。
左手の丸いのは名古屋ドームなんでしょうかね。

このあたりでギヤを下ろして90ノットまで
減速していきましょう。

通常ならもっと外側からギヤを下ろしますが、
後ろから旅客機も進入してきているので、
間隔を詰めないためにもスピードをある程度
足していましたからね。
庄内川を横断していきます。
高度も順調、スピードもばっちりです。
後ろから来る旅客機は未だかなり後ろなので、
特に気にすることなく、我々の進入を続けましょう。
もう一度だけ風の情報をもらっておきましょう。

JA4044:
Nagoya Tower, wind check.

Tower:
Wind 280 at 10.
まもなく着陸です。
特に異常もないので、このまま着陸しましょう。
ゆっくりと接地、そしてやさしくブレーキングです。
ここは滑走路が特に長いので、あせって減速する
必要はありませんからね。
Tower:
JA4044, turn left at Whisky-4 and
contact Ground.

JA4044:
Roger, left at Whisky-4 then ground. 4044.

この誘導路を左に出ましょう。
駐機場は直ぐ前のはずですし。
JA4044:
Nagoya Ground, 4044 is at Whisky-4.
Request taxi to spot 10 November.

Ground:
4044, taxi to spot 10 November.
このセスナ社製のキャラバンを超えて右側の
駐機場になります。
空港の管理事務所の前が駐機場なので、
降りてからの徒歩が楽ですよね。
おつかれさまでした。
車輪停めをしっかり置いて、ドアもロック。
簡単に機体に異常がないかを見ながら
管理事務所に着陸料を払いにいきますか。

それからは市内に出て昼食にしましょう。
天むす?それとも味噌カツでしょうか?