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フライト日: 2003年 5月10日 巡航高度: 8,500フィート
出発空港: 福井空港 ルート: RJNF〜冠山〜近江八幡〜大津〜東大阪〜RJOY
着陸空港: 八尾空港 着陸方式 VISUAL (ライト・ベース)
さて、福井空港から八尾に戻ります。
昔は東京や大阪などからYS-11などのプロペラ旅客機が
定期便を飛んでいたようです。

今ではローカル空港どころか小型機やヘリコプター
しか離着陸をしない「小型機用」の空港となってしまって
います。一応、町の行政はジェット化のキャンペーン中
のようですが・・・
大型旅客機が離発着する空港と違って、どことなく
静かですがすがしい感じです。春の晴れ日ともあって、
周りの緑や青空が気持ちよいですね。
いざ、愛機に乗り込みましょう。
出発前のウェザーブリーフィングでは、関西地方は
少しずつ雲も多くなっており、雨量のレーダーエコー
によれば既に関空や大阪では雨雲が広範囲で観測
されています。

有視界飛行方式ですので、雲を避けて飛んで
帰ります。現在、福井はまだまだ青空で雲はありません。

でも、飛行機の正面にある赤と白の吹流し(ウィンド・ソック)
は到着時よりも風が強いことを示しています。
エンジンスタート、ノーマルです。離陸前のプリテイクオフ・チェックをタキシングの前に行いましょう。

この空港は滑走路に平行する誘導路が無いために、
一旦エプロンから出ると滑走路上だからですね。
「Fukui Radio, juliet-alfa 4044 request taxi for VFR
departure to Yao.」

「Roger, cleared to taxi down runway 36. Wind,
330 at 9.」

エプロンエリアを出発。黄色いタキシーウェイのセンター
ライン上を地上走行です。
滑走路に進入する前に右のアプローチサイドを確認。
だれも飛んでこないのを目視確認してからすすみます。

ちなみに、オレンジ色の四角い物が4個並んでいますよね。
あれ、滑走路進入角指示灯を反対側から見ているんです。
いわいる「PAPI」の裏側です。
誘導路から滑走路を一旦Rwy36の端まで地上走行
して、ユーターン。離陸の方向に機首を向けます。

「Fukui Radio, ready for departure.」
「Juliet-alfa 4044, runway 36 is clear.」

いよいよ離陸です。
75ノットでローテーション。
操縦桿をゆっくりと手前に引くと飛行機が地上から
離れていきます。
周りは田んぼがいっぱい。
そろそろ右旋回を始めましょう。
右旋回中で後ろを見ると・・・

離陸してきた滑走路が見えています。
当然ですが、こちらから滑走路を振り返れば
Rwy18。日本海側から福井空港に来るとこんな感じ
なんでしょう。写真は南を向いて撮影しています。
高度も少しずつ上がってきました。
ちょうど滑走路を平行して南に向かっているところです。

わかります?福井空港。
銀色の四角い田んぼの中に滑走路とそれを囲む緑の
芝生が。翼端の先に家があって、その先あたり
(丁度、写真の中央を真ん中から右端へ伸びている)
に滑走路があるんですけど・・・
琵琶湖の北の山々です。
このあたりが冠山です。

福井空港のあたりよりも少し視程が悪くなってきたような。
確かに雲が多いですね。
我々は8,500フィートでクルーズですから、雲の
トップは6,000フィートあたりでしょうかね。

大津の手前で高度を下げて、雲の下に出ることを
考えましょう。
なんとか降りてきました。思ったよりも雲が低く、視程も
良いとはいえません。3,000フィート(約1,000メートル)
まで降りました。

琵琶湖上空、左端の沿岸は大津です。写真の下で
切れるギリギリに大津プリンスホテルがあるんですけど・・・
京都を過ぎて、淀川を沿って西に向かいます。
雲もかなり多くて低いですよね。福井を出発した
時とはちがって、太陽光もあまり差し込んできません。
枚方市にある「ひらかたパーク」上空です。
カラフルな観覧車が見えています。

京阪電車の線路は・・・っと?
そろそろ進路を南西に向けて八尾空港に直行しましょう。
八尾から5マイル。VFRのレポーティング・ポイントの
「HIGASHI-OSAKA」です。

「Yao Tower, juliet-alfa 4044 is now over HIGASHI-
OSAKA, one thousand three hundred.
Inbound for landing.」

「Roger, Yao using runway 27. Wind 300 at 8.
QNH 3024.」
Rwy27のライトベースに直接向かいます。
左の生駒山に沿って飛んでいきます。
Rwy27へファイナルターン。
風が急に北西の風から東の風に変わったようです。
このままでは着陸時には後ろからの風、テールウィンド
になってしまいます。

「Juliet-alfa 4044, wind now 080 at 9, tail wind.
Do you accept runway 27, or runway change?」

まあ、八尾は滑走路が1,500メートルあるので、
9ノット程度であれば降りてしまいましょう。

「Accept Runway 27.」
でも、ちょっと進入角が低めですかね。要注意!
着地寸前。
右を見ると八尾の陸上自衛隊駐屯地域(アーミーエリア)
が見えています。
テールウィンドだと着陸後の地上滑走距離が
長くなりますね。A-3まで来てしまいました。
八尾は雲がベッタリ。雨が降り始める前に帰航できて
よかったです。綿密なフライトプラニングが効果的でした。

次回のフライトはもっと晴れて欲しいものです。

家に帰ってビールでも飲もうっと・・・