BRIEFINGS選択画面に戻る

基本の水平飛行、旋回飛行について

計器の見方が分からなくても綺麗な水平飛行、旋回飛行は可能です。


パイロットにとって水平飛行は基本中の基本。プロのパイロットですら最初は誰でも水平飛行の訓練から始まります。
速度の速いジェット機などは自動操縦で水平飛行や旋回を行いますが、自動操縦ですら故障しないとは限りません。
計器の見方などが分からない段階でも、目視感覚だけで水平飛行や旋回ができるのはご存知ですか?

重要なポイントを整理しましょう。

  1. ある程度の視界が確保されている前提です。要するに有視界飛行状況ということです。
  2. 見た目の基準を自分の飛ばしている飛行機のダッシュボードにします。
  3. 遠くに見えている地平線が、基準としているダッシュボードとどいう位置関係に見えるかで判断します。

水平飛行の状態です。高度の上下も無く、進行方向も変化が無いという体勢です。

1.ダッシュボードと地平線の間隔「A」が、「B」の
  箇所でも同じになっています。要するに
  A=Bですね。水平なわけですから、地平線と
  ダッシュボードは常に平行にあるはずです。

2.この間隔は見た目の感覚ですが、左の見本でも
  お分かりのとおり、「A」や「B」の箇所以外の
  位置でもダッシュボードと地平線の間隔は均等
  に見えるはずです。

左に15度の角度で旋回をしてみました。先ほどの水平飛行と同じく、高度の上下はありません。進行方向だけが左方向に変わっていくだけです。

1.ダッシュボードと地平線の間隔「A」が、「B」の
  よりも大きくなりましたね。要するにA>Bですね。

2.また、ダッシュボードと地平線の間隔は均等
  ではなく、ダッシュボードの一点(黄色い丸印)
  で交差します。お互いが平行でないからですね。
旋回角度を15度から30度に深くしてみました。勿論、高度の上下はありません。

1.15度旋回の例と比べて、「A」の間隔がさらに
  大きくなりました。

2.また、地平線がダッシュボードの一点(黄色い
  丸印)で交差していますが、15度旋回の例で
  交差していた位置と比べるとダッシュボードの
  さらに内側で交差していることが分かります。
右に旋回しても左旋回の時と同じこと、単純に逆になるだけです。

右に15度の角度で旋回をしてみました。。

1.ダッシュボードと地平線の間隔「A」が、「B」の
  よりも小さくなりましたね。要するにA<Bですね。

2.右に15度で旋回をすると地平線はダッシュ
  ボードと交差する位置が黄色い丸印の箇所に
  なります。
同じく右への旋回角度を15度から30度に深くしてみました。

1.15度旋回の例と比べて、「A」の間隔がさらに
  小さくなりました。

2.また、地平線がダッシュボードの一点(黄色い
  丸印)で交差していますが、15度旋回の例で
  交差していた位置と比べるとダッシュボードの
  さらに内側で交差していることが分かります。
最後に。
飛行機のコクピット、操縦者の視線の位置などによって、ダッシュボードと地平線の見え方は様々です。パイロットとしては、座席の位置(ダッシュボードに対する自分の視線の位置)が常に同じになるように調整してからフライトを開始するべきでしょう。