琵琶湖の西側にイナズマも活発に高くそびえる積乱雲。
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ん〜、既に巡航高度は12,000フィート(約4,000メートル)。能登空港から福井上空までは特に問題もなく青空を気持ちよく飛んできたが、なにやら大きな積乱雲がこの先のコースを遮っている。しかもかなり大きく、さらには「空の壁」の様に広範囲を覆っている。今日の予報でも夕方には「シービー(CB)」(気象略称で積乱雲)が予報されており、ある程度湧き上がることは予測していたが、ここまで沸くとは・・・。特に大津上空から和歌山方面にかけてが酷そうだ。
大阪に近づきつつ、とは言え通常なら降下を開始する地点でも高度を下げていくことは得策ではない。ピカピカっと何度もイナズマが積乱雲の中で吼えているのが見える。雨も厳しそうだ。勿論、この中を通過していくつもりはまったくない。でも上は決して越えれそうにもない。他の旅客機ですら迂回しまくっているのが無線から聞こえてくる。
東の空は綺麗な青空なので無理な帰阪をせずに名古屋へダイバートするか・・・和歌山まで南下すれば回りこんでいけるか・・・大きなCBの谷間を通過することができるか・・・。様々な対応策、代案、考えながら飛び続けた。 |