1999年8月13日

バンコク - カルカッタ

さて、プロペラ機で飛ぶ世界一周の旅、次の目的地はインドのカルカッタにしました。正式な空港名はNataji Subhas Chandra Bose国際空港という長い名前です。GPSによれば飛行距離は868.6マイル。この先はボンベイしかなく、とてもダッシュ100では届きません。というわけで、今回もオルタネートなしの片道飛行です。ドキドキ。

いつものように燃料を満タンとし、エンジンに火を入れます。今日のバンコクはあいにくあまり天気が良くありません。上空は黒い雲で覆われています。しかし風はほとんどありませんので、飛行には支障はなさそうです。問題は晩酌を飲み過ぎたことで(笑)、今日の飛行は飲酒運転ならぬ酒気帯び飛行です。後がないって言うのに大丈夫なのかしらん?

機体をRWY21Rまでタキシングさせ、ゆっくりと離陸しました。現地時間の14:30です。GPSによれば目指すカルカッタは310度の方向ですので、5000フィートまで上昇したところで右旋回し、GPSのオートスイッチをオンにしました。雲を抜けると上空はきれいな青空です。これがあるからフライトはやめられません。野村さんから教えていただいたBluesky.zipのきれいな青空を楽しみながら一路インドへ向かいます。この下では今ごろろっ骨マニアがスワンを漕いでいることでしょう。(笑)しかし下界はあいにく一面の雲で、全く下の景色は見えません。

FL260でレベルオフしましたが、気流が悪く結構揺れますので、結局FL210まで高度を下げ、ようやく揺れは収まりました。ミャンマーからベンガル湾にでたあたりからさらに下の方の視界が悪くなってきました。視程が落ちてきたようです。カルカッタのATISが受信できました。視程はなんと0.6マイル!? オイオイ、代替ないんだぜ。ILS使えば降りれるのかなぁ?以前那覇で視程1マイルって時に着陸に失敗したことがあるからなぁ。ちょっと心配。

カルカッタのNDB 404KHzを受信、ATISの指示に従い、RWY 19Lを目指します。高度を4000フィートまで下げ、ゆっくりと右旋回から左旋回でILS (110.3MHz)に乗ります。この時点ではまだ雲は下です。ここから高度を下ろしていくと雲の中に入りました。高度1000を切ってもまだ雲は切れません。さすがに不安になります、初めての空港だし。ゴーアラウンドの用意をしながらさらに高度を下ろしていくと、雲が切れましたが下は一面の田んぼで、前方にはまだ空港は見えません。何かうっすらと見える明かりを目標に飛んでいくとそれがアプローチライトでした。もう高度は300を切っています。オーパイを切り、ビジュアルで何とか一回で着陸に成功しました。あー、よかった。

カルカッタ空港の誘導路を進む

何とか無事に到着です。到着時刻は現地時間の16:59。飛行時間は3時間29分でした。使用燃料は690ガロンでした。なおカルカッタ空港はさすがにインドの空港だけあって、エア・インディアや見たことのない飛行機がいっぱい止まっていて異国情緒いっぱいです。

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