1999年8月29日

パリ - ロンドン(含;パリ市内観光) 

 ヨーロッパもあとわずかの滞在になりました。今日はあまり足を伸ばさず、パリ市内をゆっくり観光した後に、お隣りの国イギリスに行こうと思います。パリはFSデフォルトでもいろいろ見どころが置かれています。私自身も数年前に学会でパスツール研究所を訪れた際に、地下鉄を使ってウロウロとあちこち市内を見て回ったものです。せっかくですから愛機でパリ市内の見どころを訪れてみることにしましょう。

 パリからロンドンまではわずか197.6マイルの距離です。ロンドンもいくつか空港がありますが、今回はスタンダードなところで、Phil Reynolds氏の作られたuk-lhr10.zipを使わせていただくことにしました。このシナリーはスタティックやダイナなど色んなアドオンがこの上に作られている言わばヒースロー空港のスタンダードとでも言うべきシナリーなのですが、不思議なことにFlightSim.Comには公開されていません。他のアドオンがみんなシムコムにアップされているのとは好対照です。

オルリ空港で出発を待つDASH 8

 オルリ空港ではこの旅初めて燃料をフルではなく75%(712ガロン)に給油しました。奥の方にはワールドカップフランス大会塗装のエールフランスのジャンボが停まっているのが見えます。朝10:30エンジンスタートです。ATISによれば風はほとんどなく、02Lからの離陸を指示されました。真っ青な空の元、愛機はRWY 02から北に向けて飛び立ちました。

 オルリとパリ市内は目と鼻の先です。離陸するとまもなく左前方にエッフェル塔が見えました。これとセーヌ川を目印に高度を下げパリ市内を見物します。

セーヌ川上空から東にエッフェル塔を臨む

 セーヌ川上空を左旋回するとまもなくセーヌ川の中洲、シテ島と灰色のノートルダム寺院が見えてきました。コンシェルジュリーの脇でリモージュ焼きをお土産に買ったな、などと懐かしく思いながら、東へ向けて飛びます。セーヌ川の右手に見える茶色の大きな建物はルーブル美術館です。

エッフェル塔とアンヴァリッドを眺める

 機体をエッフェル塔に向けて進めると左下に黄色いドームを持ったアンヴァリッドが見えます。ここにはナポレオンの墓があることで有名です。その向こうには茶色い大きな旧陸軍士官学校とシャン・ド・マルス公園を隔ててエッフェル塔がそびえています。

モンマルトルの丘とサクレ・クール寺院

 エッフェル塔の脇を右旋回して、再び市街地へ入ります。正面に小高い丘が見えてきました。これが有名なモンマルトルの丘です。山頂には真っ白いサクレ・クール寺院が建っています。ここの画家の卵の似顔絵を見ていると、あぁパリに来たんだなぁと実感できます。さらに丘を下るとあの有名なムーラン・ルージュもあります。(FSにはありませんが)

ルーブル美術館上空

 市街地の外れまで来たら再び右旋回し、今度はシャンゼリゼ大通りを眺めてみましょう。まず目に入るのはルーブル美術館です。この建物は本当にリアルに作ってあって、中庭のガラスのピラミッドやチュイルリー庭園、さらにコンコルド広場のオベリスクまでちゃんと立っています。上の写真で、右翼の脇にあるのがオベリスクですが、おわかりですか?

シャンゼリゼ大通りと凱旋門

 ルーブルからシャンゼリゼ大通りを真直ぐ西へ向けて飛ぶと、正面に見えてくるのが、あの有名な凱旋門です。凱旋門とド・ゴール広場だけはちょっとチャチっぽいかな、という印象です。

 凱旋門の脇を低空飛行で通り抜けると、高度を1500まで上昇させ、南西の方角に向かいます。パリの郊外にはヴェルサイユ宮殿があります。確かFSデフォルトでもヴェルサイユ宮殿は再現されていたはず。本当に行ったときは地下鉄でしたが、今回は森を越えひとっ飛びでしょう。

ヴェルサイユ宮殿にて

 パリ市街からおよそ250度の方位でしばらく飛ぶと眼下に大きなビルディングが見えてきました。その向こうには十字型の運河。これこそヴェルサイユ宮殿に違いありません。上空を低空で通過します。ヴェルサイユの庭園がきれいに再現されています。内部もずいぶんゆっくり時間をかけて回ったな、などと懐かしく思いながら2回ほど上空を旋回した後、いよいよパリをあとにします。

高度を12000フィートまで上昇させ、方位を331度に向けます。機はいよいよドーバー海峡を越え、イギリスに向かいます。フランス上空は天気も良く、左下界にセーヌ川の蛇行を眺めながらのんびりとフライトしていきます。まもなくドーバー海峡にさしかかろうというところであいにく霧が出てきました。しかし海を越えればもうすぐロンドンなので、あえて高度は上げず機は霧の中をフライトします。まもなくロンドンのVORを受信、今回もATIS 123.9MHzはキャッチできません。もう気にしないんだもんね♪委細構わず高度を下げてヒースローにアプローチします。左前方にGatwickを認めるあたりから霧も晴れ、また快晴になってきました。前方にはロンドンの町並みも見えます。目的地はもうまもなくです。

右前方にロンドン市内を望む

 どこの滑走路に降りるか迷いましたが、ATISも受信できないので、9Rに降りることに決めました。ゆっくりと左旋回から、ILSを参考に右旋回でファイナルアプローチに入ります。

ヒースローへのファイナルアプローチ

いくつかの池の向こうにヒースローの9Rが見えてきました。マニュアルで慎重に機体を降下させ、ゆっくりランディングしました。とうとうイギリスまで無事故で到着しました。感激!

イギリスの国内線の機体が並ぶターミナル1に駐機しました。到着時刻は現地時間の10:58、1時間28分のフライトタイムでした。使用燃料は322ガロンでした。

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