1999年9月26日

マイアミ - カンクン

 マイアミで着陸に失敗し、脚を痛めたRAC DASH 8ですが、ようやく修理も完了し、次の目的地に向かい旅立つことになりました。というわけで、心機一転、頑張ろうと思います。次の目的地こそ、北米大陸に来てぜひまた訪れてみたかった土地、メキシコの楽園カンクンです。

 実はカンクンはデフォルトでは空港がありませんのでルール違反です。しかし以前学会の帰りに訪れて以来、地球上でもっとも好きな楽園になってしまいました。南の島もいいのですが、ここカンクンは日本人も極めて少なく、治安も良くて、カリブ海で遊べる最高のリゾート地です。この旅でどうしてもここを訪れたかったのはこうした理由でした。

 カンクンはVictor de la Cruz氏とAlberto Canedo氏の作られた見事なCancun Scenery (MMUN98.zip)を使わせていただきました。これはカンクンのホテル街を見事に再現しており、大変見ごたえのあるシナリーです。まさに「あぁ、そうだった!」と思わせる逸品です。

 修理が終わるまでマイアミで滞在していた設定ですので、マイアミを早朝に出発することにしました。7時30分、マイアミ空港に休んでいた愛機のコクピットに座ります。今日のマイアミは好天で、これからの旅路を祝福してくれているかのようです。

朝ぼらけのマイアミ空港

 マイアミからカンクンまではわずか462.1マイルの距離です。しかしここからのカリブ海越えは、アメリカ駐在中のNickさんが教えてくださったFlorida Keysという見どころがありますので、燃料は満タンにし、低高度を景色を楽しみながらのんびりフライトすることにします。エンジンをかけ、RWY 12に向かいます。今日のマイアミの天候は晴れ、風は103度から8ノットです。

モノレールもあるマイアミ空港

 この前は着陸失敗であまり楽しめなかったマイアミ空港ですが、実は大変詳細な作りの空港です。あちこちの風景を楽しみながらRWY 12に向かいます。弱い風の中、修理を完了したDASH 8は軽やかに舞い上がりました。高度を4000程度に保ちながら、有視界飛行で南へ下るハイウェイを目標に一路南下します。

フロリダキーを南下する

 点々とつながる島々をハイウェイは真直ぐに結んでいきます。海の中にこんなにたくさんの橋でつながっているのでしょうか。実物を見たことがないのでよくわかりませんが、素晴らしい風景です。

フロリダキーの南端keywest上空

 やがて連なる島々の最後にきました。このあたりがキーウェストと呼ばれるところです。上の写真では手前左がKeyWest NAS、右前方に見えるのがKeyWest国際空港です。天気も良く素晴らしい風景を楽しむことができました。Nickさんに感謝です!

メキシコ湾上空を飛ぶ

 ここからは高度をFL180まで上げ、メキシコ湾を越えて一路メキシコに向かいます。ユカタン半島の先端にあるのが目指すリゾート地、カンクンです。約1時間ほどでカンクンのVOR 113.4MHzを受信しました。しかしあいにくユカタン半島に近づくにつれ下界に雲が広がってきました。ATISによれば風は弱いものの視程は7マイル程と思わしくありません。

カンクンのホテル街を望む

 雲の下にでるとまもなくカリブ海に浮かぶカンクンのホテル街が見えてきました。私の止まったホテルアメリカーナも左側に延びる半島にあるはずです。あいにく天気が悪いので、これ以上観光はせず、左旋回でカンクン空港を目指します。市街地の外れはすぐに熱帯雨林です。この上空を緩やかに左旋回するともう目の前がカンクン空港です。

カンクン空港へのアプローチ

今日は風も弱く、慎重にせんたーラインに機体を載せます。現地時間0738、愛機はメキシカーナ航空のB727の横に無事止まりました。飛行時間は2時間8分、使用燃料は458ガロンでした。

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