1999年10月2日

カンクン - メキシコシティ

 懐かしいカンクンで、のんびり砂浜の散歩を楽しんだかずちゃんは、次の目的地に向けて飛び立つことにしました。次の目的地はメキシコの首都メキシコシティです。メキシコシティは人口2000万人を越える世界一の大都市で、標高2000メートル以上の高地に位置しています。ただ排ガス規制など公害に対する対策が進んでいないため、空港を降りて真っ先に感じるのは空気が排気ガス臭いことでした。

 メキシコシティはHoracio Pozos氏の作られたLic Benito Juarez Intl Apt Scenery ver2.2 (mexv22h.zip)を使わせていただきました。このシナリーも1.09MBという大作で、スタティックシナリーも入っていますし、ターミナルビルの出来栄えなども素晴らしいものです。

 カンクン時間で9時ちょうど、愛機のエンジンをスタートします。目指すメキシコシティまでは692.8マイル、いつものように燃料は満タンです。今日のカンクンは残念ながら前回と同様雲が低く垂れこめています。快晴のカリブ海を眺めたかったのですが、やむを得ません。機体をRWY12に向けてゆっくり進めます。

RWY12へのタキシング

 駐機しているエアロカリブのプロペラ機を横目で見ながら、おもむろに愛機は東の空に向けて飛び立ちました。あいにくの曇り空ですが、ちょっとだけ観光していきましょう。ホテル街を抜けて東へ向かうと沖合いに小さな島が見えてきました。これがカリブ海に浮かぶ天国の島、イスラ・ムヘーレスです。島の真ん中には小さな空港も設置されています。前回私が来たときには時間がなくて涙を飲んで訪問を断念した島です。

イスラ・ムヘーレスを眺める

高度は2000フィートほどで雲の下をVFRで西へ向かいます。カンクンの市街地を抜けて、ジャングルの中の一本道を西へ向けて飛行します。メリダへ向かう途中にマヤ時代のピラミッド、チチェン・イツァーが本当ならあるはずです。一本道だからわかるかな?とフライトしていきましたが、残念ながら途中で道が途切れてしまいました。どうもデフォルトのシナリーにはチチェン・イツァーはないようです。ユカタン半島シナリーなどにあるらしいことが後でわかったのですが、すでに飛び立った後ですので、残念ながらあきらめました。高度をFL180まで上昇させ、一路メキシコシティに向かいます。垂れこめた雲海を抜けると上空は真っ青な空が広がっています。機はカンペチェ湾上空を西に向けて順調に飛行していきます。

カンペチェ湾上空をいく

しばらく飛ぶと正面雲海の切れ間に陸地が見えてきました。ここからは東シェラマドレ山脈越えでメキシコシティに向かいます。ナイル川上流で経験したいきなり陸地がむくむくと盛り上がってくるFS独特のタイルの高度変更を味わいました。地図によると最も高い山は標高で5700メートルぐらいあるので、ぶつからないよう高度を24000フィートまで上昇させます。

山脈越えでメキシコへ向かう

このあたりからすっかり下界は晴れ渡ってきました。デフォルトでもこの辺の山並みはとてもきれいに表現されています。山脈を越えるとその向こうに広々とした台地が広がっています。一面に住宅などが見えます。これが世界一の大都会メキシコシティです。

メキシコシティ上空にて

まもなくメキシコシティの国際空港Lic Nenito Juarez空港のVOR 115.6MHzを受信しました。残念ながらここのATIS 127.7MHzでは風などの気象情報は流されていません。ただ快晴ですので、5Rへ向けてアプローチします。

5Rへのファイナルアプローチ

おやおや、どうもまた左手からの横風のようです。機首を気持ち左にふりながらのクラブでのアプローチです。着陸を失敗したマイアミとおんなじ条件!操縦桿を握る手に汗がにじみます。とにかく前輪が接地したらすぐ右へ操縦桿を切らなければいけないのでしたっけ。スロットルで高度を調節しながらいよいよランディングです。

無事センターラインに着陸!

 GPWSが50−30−20と高度を読み上げます。スロットルを絞り、フレアをかけ、がたんと接地!すっと機首が左に流れるのを逆ハンの様に操縦桿を右へ切り、無事センターラインに着陸です。あぁ、よかった!

メキシカン航空やアエロメヒコ航空などの機体が駐機する隣に無事到着。時刻は現地時間の12時26分、3時間26分の飛行でした。エンジンを停止させ、コクピットを離れてタラップを降りると、快晴のメキシコシティは今日もちょっぴり排気ガス臭い空気で、私を歓迎してくれたのでした。使用燃料は748ガロンでした。

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