1999年11月10日

サンフランシスコ - バンクーバー

 太平洋を見て、遥か日本への望郷の思いを強くしたかずちゃんは、ちょうど少し時間的な余裕もできたので、先を急ぐことにしました。これからの太平洋越えはアリューシャン列島沿いに北周りで帰るルートで行くことにします。そこでサンフランシスコから北上してまずバンクーバーを目指すことにしました。バンクーバーは以前学会の途中で立ち寄ったことがあります。緑が多く、治安もよさそうで、永住したい街の一つとして思い出に残っている土地です。

 バンクーバーのシナリーにはDonnie Chisholm氏の作られた素晴らしいシェアウェア(5US$)であるBritish Columbia Scenery (BC98v1.zip & BC98v2.zip)を使わせていただきました。実はこの街も想い入れが強くて何回もFSでは訪れているのですが、本当に街全体がリアルに作られているのに感動したシナリーです。

 サンフランシスコは給油のみで先を急ぐ設定としました。現地時間の1300、燃料を満タンに積み込んだダッシュ8のエンジンを再びスタートさせます。今日も上空はカリフォルニアの青い空が広がっています。ゆっくりとRWY28Rへ向けてタキシングを進めます。

28R手前で着陸機を待つ

 このサンフランシスコ空港にはダイナがあらかじめセットしてあります。結構頻繁に28Rに着陸してきますのでその合間を縫うようにしてRunwayに進入します。いつものようにスロットルを全開にすると愛機は軽々とカリフォルニアの空へエアボーンしました。

サンフランシスコ市街上空

 高度を2000フィートとしてまず久しぶりのサンフランシスコの市街地の見物を楽しみます。左の鉄塔の建っている小高い丘は、夜車で登ると素晴らしい市街の夜景が楽しめましたっけ。遠くには金門橋の赤い姿も見えます。

ベイブリッジとピアを眺める

 ベイブリッジは全壊のサンフランシスコ大地震の時は落っこちて、長い間通行止めになっていたところです。私がサンフランシスコを訪れたのはちょうどあの大地震の2週間後で、オークランドへ渡るのにわざわざ金門橋からぐーっと回っていかなければいけませんでしたっけ。

金門橋上空

 快晴の中、金門橋上空で旋回しながら景色を楽しみます。わざわざ金門橋の上の車のシナリー(Ggbridge.zip)も入れたのですが、上空からだといまいち実感が湧きませんでした。残念。

F-18ホーネットとすれ違う

 ひとしきりサンフランシスコの市街地見物を行った後、機首を目的地であるバンクーバーに向けました。しばらくすると見る見る下は雲に覆われてきましたが、その時右下方に真直ぐこちらへ向かってくる機体が見えました。上の写真ではわかりにくいのですが、特徴ある尾翼の形状から見てアメリカ空軍のF-18のようです。空の上で別の機体とすれ違うなんてものすごく珍しい経験です。実際にも私自身花巻上空で女満別へ向かう途中、帰りの便とすれ違ったときに全く同じ経験を一度だけしたことがあります。

 高度をFL210まで上昇させレベルオフ。あいにく下界は厚い雲に覆われ地上の景色は全く見えません。おまけに結構強い乱気流にあってしまい、高度をFL280から180までいろいろ変えてみましたが結局大きな機体の揺れは収まりませんでした。そうこうしながら2時間ほど飛ぶとようやくバンクーバーのVOR 115.90MHzを受信しました。高度を下げ、雲海の下にでます。

バンクーバー市街を望む

 見覚えのあるバンクーバーの街並みが見えてきました。ATISは設定間違いのためか、受信できないのですが、何回も降りた空港ですので今回は8Lに降りることにしました。高度を下げてビジュアルでアプローチをかけます。

右にバンクーバー空港を望む

 右手にすでにバンクーバー国際空港をインサイトしました。RWY 8LのILS 110.55MHzを参考にしながら右旋回でファイナルアプローチに入ります。

市街をバックに着陸

 幸いに風も強くないようで充分スピードを落としながら余裕で8Lに着陸しました。

バンクーバー空港に到着

愛機は現地時間の1545、無事スポットインしました。遠くにはカナディアン航空のMD-11やキャセイ航空のB777なども駐機しています。反対側のターミナルには日本航空の懐かしい機体も見ることができました。なんかいよいよ帰ってきたなぁって感じです。飛行時間は2時間45分、使用燃料は574ガロンでした。

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