ロケーション

岡山空港は、山陽自動車道・岡山インターから約15分、岡山平野を見下ろせる山の上にあります。標高は789フィートあり、日本でも5本の指に入る標高の高さです。
非常に交通アクセスが悪く、(お役人は非常に交通アクセスが良い空港だとおっしゃるのだが・・・)公共交通機関は路線バス1社の数路線のみ、岡山市内からのアクセス道路の53号線バイパスに数カ所ネックがあるため朝のラッシュ時だと1時間ぐらい時間がかかります。同時に岡山駅を出発したとすると新幹線ならゆうに京都を通過してしまう。羽田から都内への移動時間を考えると航空機利用のアドバンテージはあまり高くない。東京-岡山間のシェアが圧倒的にJRにぶがあるのは、このあたりが大きく影響しているのでないでしょうか。もし空港が平野部の鉄道アクセスが可能な場所にできていたら、いまの3倍の便数は飛んでいるのではないかという説もあります。
 

 

ウォチング&撮影

岡山空港は、岡山平野を望む山間の谷を埋めてつくられました。写真のように滑走路は、ほとんどの部分で古墳のように周りより高くなっています。フェンスが下の方に設置されているので、滑走路脇まで行くことは不可能です。
また困ったことに、写真撮影には順光となる南側には全くと言っていいほど滑走路の見える場所がありません。
ちょっとファン泣かせな空港です。
 
飛行機がどっちから来るかわからない空港...

羽田や福岡・伊丹のような大空港しか知らない人たちが、岡山に来た場合奇妙な光景に出くわします。
「さっき東から飛行機が降りたと思ったら、次の便が西から降りて来た」
「東から到着機が降りたのに、出発機は東に飛んでいった」
広島の友人に聞くと広島空港もこんな感じだそうで、地方空港ではよくある風景のようです。
なんかのんびりしていい話だな って言いそうですけど、写真を撮る場合これがやっかいでして・・・・
なにせ、どっちに降りるか、どっちから飛ぶのかは直前まで不明なわけで、急な滑走路変更で車でダッシュなんてしょっちゅう。まあ、山の中の田舎道ですから車での移動は信号も少なく比較的簡単ですが、それでも空港は広いわけで・・・
涙をのんだことは数え切れません・・・・
 
ゴミ問題

いまや何処の空港周辺もゴミの放置がひどいらしい。岡山空港周辺も例外ではありません。写真のような状況があちらこちらで見られます。家電リサイクル法の影響も心配されますが、今のところ粗大ゴミの放置は少ないようです。自然の豊かな場所だけに汚されるのは惜しい。法的整備が必要なのかもしれません。

 

航空ファンの有志がゴミの持ち帰りキャンペーンを立ち上げました。
一歩踏み込んで「捨てない」→「持ち帰ろう」と呼びかけています。
確かにゴミ箱に捨てればいいという時代ではないですね。せめて帰り道のコンビニのゴミ箱に捨てるぐらいのことはしたいですね。
 
 

岡山と富山の奇妙な縁

OKAYAMA と TOYAMA 発音も似てますね。これ外国人のパイロットが言うと何となく同じに聞こえます。
よく、岡山空港ではコンチネンタル航空のパイロットと管制官との間でこんなやりとりが・・・・

通信法の問題があるので、翻訳して脚色を加えてお送りします。

コンチネンタル○○便
「●▲やまタワー、こんにちは!
 エアマイク(コンチネンタル航空のコールサイン)○○便です。とやま空港の気象情報を教えてください」

岡山管制塔
「エアマイク○○便、岡山タワーです、こんにちは! 確認しますけど、とやま空港の情報ですか?」

コンチネンタル○○便
「そうです。富山空港です」

岡山管制塔
「了解。ちょっとお待ちください」

  -----しばらくして------

岡山管制塔
「エアマイク○○便、富山空港の最新の気象情報です。用意はいいですか?」

コンチネンタル○○便
「あ!・・・・・・・・・もう結構です」

岡山管制塔
「・・・・あ!了解しました」

ここで両者とも何かを納得した!
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実は
岡山空港と富山空港の管制塔の周波数が同じなのです。(124.3MHz)
で、両空港ともATIS(空港の気象情報などの放送)が無いので、外国の航空会社は最終進入体制に入る前に気象情報などを得るために管制塔に問い合わせるのが通例なのです。(国内の航空会社は社内無線でそういう情報は入手が可能なので) 
で、グアムから日本上空へ到着した富山行きのコンチネンタル機は富山空港へコンタクトを取りました。
実はこれが上の会話だったのです。運悪く「おかやま」と「とやま」 発音が似てます。しかも外国人。
両者が「あ!」 と漏らしたのは、「とやま」と「おかやま」の間違えに気づいたからなんですね。しかし、わざわざ富山空港の気象情報を調べてあげた岡山の管制官の方って、素敵(ハート)。管制官はうすうすわかってたのかな・・・あっさり了解してたから
 


勝手にコラム 「岡山空港と富山空港」

発音が似てるこの2つの空港、管制塔の周波数の他にも共通点が結構あります。
まず、どちらも県が管理する第三種空港、1日の便数が10数便、国際線が3線
東京便がメインの典型的地方空港であるということ。その東京便に両空港とも7月から日本航空が3便参入すること。
とまあ、ほんとによく似た空港であります。

ただし、こんなデータも

 

岡山空港

富山空港

滑走路

3000m

2000m

年間旅客数(平成12年度)

947,260人

1,171,729人

うち定期便

938975

1162534

うちチャーター便

8285

9195

新幹線のあるなしを考慮に入れても、本当に3000mもの滑走路が必要だったのか?考えさせられるデータですね。


昔の写真発見

記憶が定かでは無いけれども、おそらく開港当時の写真だと思います。まだ滑走路は2000m。いまこの場所は滑走路になってます。写っている飛行機が南西航空のB737懐かしいですね。


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