Teterboro訓練日記
No. Date Maneuvers,Remarks No. Land. Log Time
33 2001年11月25日(日) Stage Chk, Slow Flight, Steep Turn, Stalls, Steep Turns, Emergency 1/161 1.4h/46.6h
32 2001年11月17日(土) Slow Flight, Stalls, Steep Turns, Normal T/G & Landing 5/160 1.9h/45.2h
31 2001年11月10日(土) Takeoff & Landings 11/155 1.6h/43.3h
30 2001年11月04日(日) Normal Takeoff & Landings 14/144 2.1h/41.7h
29 2001年11月03日(土) Normal, X-Wind Takeoff & Landings 15/130 1.9h/39.6h
28 2001年10月27日(土) X-Wind Takeoff & Landings, Partial Emergency 4/115 0.8h/37.7h
27 2001年10月13日(土) Normal, X-Wind Takeoff & Landings 10/111 1.7h/36.9h
26 2001年9月09日(日) Turn Around a Point, S-Turn, Power On & Off Stalls 1/101 1.8h/35.2h
25 2001年9月03日(月) Slow Flight, Steep Turn, Power On & Off Stalls 1/100 1.2h/33.4h
24 2001年9月02日(日) Emergency Procedure 1/99 1.1h/32.2h
23 2001年9月01日(土) Steep Turn, Forward Slip 1/98 1.1h/31.1h



2001年11月25日(日) 12:00 N98786 1.4h/46.6h 33th Ldg 1/161 USD195.30/USD6218.44

昨日はステージチェックを予定していましたが、生憎朝から雨が降ってしまい
ました。今日も今一つの天候です。どんよりした曇り空で午後からは、また
雨の予報です。10時頃にAKI教官から電話があり、ステージチェックができる
教官の予約が取れるので、天候は今一つだがやる気があるかどうかという確認
です。実は、来週からAKI教官は一時帰国なので、今日を逃すと、また次の訓
練まで一ヶ月近く空いてしまう事になります。お願いしますと答えTeterboro
に向いました。

ステージチェックの教官はVinthです。AKI教官以外の教官につくのは始めてで
す。CessnaのシラバスはPart141に準拠しているので、要所要所でステージチェ
ックと言うのがあります。今回のステージチェックはPre-Soloのステージチェ
ックです。ステージチェックはオーラルとプラクティカルの二種類があり、両
方に合格しないといけません。全部で4時間程予約が必要になります。

Vinthが前の訓練から戻ってくるのが少し遅くなってしまいました。天候の悪
化が懸念されるので、最初にプラクティカル(実技)から始めます。
Pre-Soloから、一通り、ATCまで含め訓練生がSoloが可能かどうかがチェック
されます。いつも以上に注意しながら、準備をこなします。

今日のTeterboroはThanks Giving明けと言うこともあるのか、結構トラフィッ
クが多くタクシーウェイにはビジネスジェットが何機も離陸を待っています。
その間を掻い潜って比較的早い順番で離陸できました。横風離陸になりました。
SoloのつもりでATCも全部こなして行きます。実技試験の場所は、シェラトン
の側のいつもの空域です。

最初は、Slow Flightを指示されます。最初にクリアリングをターンをしてか
らSlow Flightに入りました。其れほど、問題なく55ktを水平飛行を維持でき
ました。Slow Flightで旋回をする事なく、次の課題に入ります。
今度はストールです。Power OffストールとPower Onストールをやります。
また、クリアリングターン。最初にPower Offストール。Stallからのリカバリ
ーが早過ぎると言う事で、もう一回やる事になりました。二回目はまずまず針
路も維持できています。次にPower Onストールです。こっちはオーバーリアク
ションと注意を受けます。其れほど悪い訳でもないんですが、合格しそうにあ
りません。

Stallを終了し、次はSteep Turnです。左右への45度バンクの旋回をやりまし
た。これも問題無し。じゃあCaldwellへ行ってTouch & Goをやろうと言われ、
Radioを合わせていたら、Vinthが急にスロットルをアイドルにしてEmergency
を宣言しました。素早くリアクションします。ABCの順番です。速度を65ktに
します。それから着陸地を見つけます。幸い近くにゴルフコースがあったので、
360度旋回してそこに向うと宣言し、ターンを開始します。ゴルフ場に針路を
合わせてから、CAB HeatをONにし、無線を121.5に合わせ様としたら、もう既
に周波数は121.5に合っていました。Vinthがニコット笑って、少し周波数を合
わせるタイミングが遅かったけど、ちゃんと着陸地も見つけたから、良い事に
しようと言ってくれました。リカバリー操作をして、今度こそCaldwellに向お
うとするとウィンドシールドを雨が叩きました。Caldwellの辺りはまだ大丈夫
そうにも見えましたが、この先、天候が悪化するかも判らないので、ステージ
チェックの中止をVinthに申し入れます。Vinthも良い判断だと言ってくれまし
たが、何とも残念な展開になってしまいました。これで今年中のSoloはなくな
ったような気がします。

ついてない事は重なるもので、Teterboroに着陸しようとしたら、トラフィッ
クが多いので空域への進入を拒否されてしまいました。Oladele貯水池の上を
10回以上旋回し、漸く進入許可がでました。くるくると廻っていたのでATCを
聞き逃しそうになりましたが、Runway19へのStrait Inを何とか聞き取れまし
た。残念ながら着陸の方は今一つの出来、最後はVinthに交替すると言われて
しまいました。まあ、条件も悪かったんですが。ATCの方は合格だそうです。
次回のチェックに向けてStallはもう少し訓練した方が良いねと言われました。

AFTSに戻ってから、今度はオーラルテストです。二時間近くかかったでしょう
か。結構、色々なジャンルに付いて聞かれます。まいったのは、Textにも書い
てなかった事を聞かれた点と空域毎のVFR条件。これは今回のチェックの範囲
外と思ってたので充分覚えていませんでした。
それでもオーラルに関しては、合格とのお墨付きを貰えました。

実技の方は、AKI教官が日本から戻ってから一度訓練をやってから、もう一度
やる事になりました。ヤレヤレですがオーラルが終っただけでも良しとしまし
ょう。

それから、AKI教官から一つ宿題がでました。訓練がないのだから、FAAの
Written Examinationの勉強をやっておく様にとの事です。あれって結構量が
あるんですよね。まあ、12月中には取りたいと思います。さて、こちらも取
れるでしょうか。


2001年11月17日(土) 12:00 N6592K 1.9h/45.2h 32th Ldg 5/160 USD239.30/USD6023.14

先週の日曜日はステージ・チェックの為のグラウンド・スクールでしたので一
週間ぶりのフライトになります。秋晴れの素晴らしい空で風もあまりありませ
ん。Teterboro に着いた時には、空港のトラフィックも其れほど多くなく、こ
れは良いと思いましたが、残念ながら、そうは問屋が卸しませんでした。

Pre-Flight Checkもそこそこに、Taxi開始。エンジンランナップをやった時に
先に来ていたSkylaneを追い抜いて、Runway へのTaxiを始めた処までは良かっ
たのですが、Runway1のTaxiway Kでホールドして離陸許可を待っていたのです
が、待てど暮せど離陸許可がでません。後ろにいたサイテーションやSkylane
の方が先に離陸していきました。どうも管制官が交替した時に位置関係を間違
って引き継がれたようです。あとで教官から後ろのSkylaneに離陸許可が出た
時に、こちらがNo.1だと言えば良かったと教わりましたが、このお陰で10分以
上ロスったような気がします。

本当は無風に近いのですから、Runway24でも良い筈ですし、いつもの管制官な
ら離陸許可がでても良い時にも着陸する機体を待たされましたから、新人の管
制官なのかも知れません。ただ、久しぶりに、Runway1迄、結構長いTaxiをやれ
ました。これも練習だと我慢するしかありません。
今日の訓練はメインはマニューバーです。Runway1 を離陸してから一旦シェラ
トンへ向いますが、マニューバー訓練の後で、Greenwood Lakeで離着陸訓練を
やるので、いつもの訓練空域ではなく、オニオンフィールドに向います。

マニューバー訓練の最初はスローフライトです。クリアリングターンをやって
から、Pre-Landing Checkをやった後、エンジン回転数を1700rpm に合わせ、
高度2500ftを維持します。順次フラップを降ろして速度55ktを維持。結構長い
間スローフライトで水平飛行を維持します。漸く、教官からターン指示がでま
す。最初はLeft-Turn、次にRight-Turnです。両方共120度ターンです。針路を
戻し、リカバリーもきちんとやって、スローフライト終了です。スローフライ
トはマズマズと行った処です。

次は、Power-Off StallとPower-On Stallです。この処、Stall特にPower-On 
Stall は鬼門になっています。エルロンに頼る癖を意識して直さないといけな
いと心の中で言い聞かせます。
ここでもクリアリングターンをやって、Power-Off Stall 開始。順次フラップ
を降ろして、60ktになった時に、パワーオフ。ヨークの引きが少なすぎるのか
高度がじょじょに落ちます。ストールホーンが鳴って、漸くストール。機首が
少し落ちたところでリカバリー。結局高度が500ft落ちてしまいました。
こういう時には、フラップをリトラクトし、機速を上げてから、高度を回復さ
せます。
高度を2500ftに戻してから、次に、Power-On Stallです。今度はフラップを降
ろさずに機速を60ktに落とし、それからフルパワー。ヨークを思いきり引きま
す。ストールホーンが鳴って、機首が落ちます。ヨークを押すタイミングが遅
れましたが、機首はなんとか真っ直ぐに落ちて呉れました。リカバリー完了。
もう一度Power-On Stallを練習します。今度はタイミング良くリカバリーでき
ました。

続いて、Steep-Turnです。トリムを三度下に送ってから、45度バンクを開始し
ます、高度は2500ftを維持。高度が下がって来たらバンク角を浅くして、高度
が上がりそうになったらバンク角を深くして、高度を維持します。
左右に360度ターンをやってから、元の水平飛行に戻します。これもなんとか
出来ました。
オニオン・フィールドまで来ているので、Sターンとターン・アラウンド・ア・
ポイントとやろうと思ったのですが、風がなく、練習にならないので、離着陸
訓練の為にGreenwood Lakeに向います。

Greenwood Lakeの様子をCTAFで聞きます。今日はRunway6を使っている様です。
Runway6はRight Trafficなので、滑走路上空をPattern高度+500ftの2300ftで
一度通過してから、225度ターンをしてDownwindに45度の角度で入ります。

Greenwood LakeのRunway6は、今日が二回目。尾根が邪魔になってRunway End
を勘違いしてしまいました。ファイナルに入った処で、とても着陸できない事
に気がつきGo-Aroundします。ここでもGo-Aroundの手順について教官から注意
を貰いました。機速は55ktに合わせて上昇。フラップは速度を維持しながらゆ
っくりとリトラクトしないといけません。

結局、Greenwood Lakeでは4回Touch & Goをやりました。最初の着陸で、フレ
アーのタイミングが遅れ三点着陸気味になった他は、マズマズの出来だったと
思います。やっている途中で、滑走路の向きがやけに外れているのに気がつき
ました。マグネットとHeading Indicater を比べて見ると20度以上狂っていま
した。6592Kは、比較的Heading Indicater狂いの少ない機体ですが、今日は色
んなマニューバーをやったので、大きく狂った様です。教本では15分毎にチェ
ックすると出ていますから、こういう点もいつも気をつけないといけません。

(古い旅客機のLockheed ConstellationがPilot Loungeになっています。↑)
離着陸訓練を終えて、気分良くTeterboroに向います。天気が良く本当に爽やか
な飛行日和。まるで遊覧飛行に様に感じます。山の木々からはすっかり葉が落
ちているのに気がつきました。

Teterboroへの着陸は、これまた久しぶりにRunway6になりました。ABCアンテナ
の近く迄行ってから45度の角度でLeft-Patternに入ります。Giants Stadiumを
中心としたSports Complexの向こうに大きくマンハッタンのスカイラインを臨
む事ができました。


2001年11月10日(土) 12:00 N6592K 1.6h/43.3h 31th Ldg 11/155 USD204.20/USD5783.84

昨日の夜のTAF(Terminal Forecast)では、ガストが24ktにもなるという予報だ
ったので心配していたのですが、朝起きると其れほどでもありません。もう一
度AOPAのHPで天候を確認すると、風が強くなるのが、遅くなっている様です。
これはラッキーと言う事でTeterboroに向いました。

Pre-Flight Checkでちょっとしたアクシデント発生です。いつもより、ラダー
の遊びが大きいので、教官に確認してもらうとラダーを操作するケーブルの張
力が足りないという事になりました。結局、エンジニアを呼んでチェックして
貰いました。エンジニアによれば、前回訓練した人がノーズギアを真っ直ぐに
しておらず、そこで私がPre-Flightの手順で、パーキングブレーキをセットし
た為、ラダー操作ケーブルが変な位置で固定され、その為にケーブルに弛みが
できたのだそうです。こういう事もあるんだと勉強になりました。

さて離陸です。さっきまでは離陸待ちの機体が並んでいたのに、殆ど待つ事な
く離陸許可がでました。トラフィックにも波があって、着陸する機体が連続し
ていて、離陸待ちの機体がタクシーウェイに並んでいる事があるかと思うと、
10分近く、離着陸の機体が一機もない事もあります。今日は運が良いみたいで
すね。

実は、今日は、今までになかった秘密兵器があります。先週に買ったマイクロ
テープレコーダーです。ATC が中々上達しないので、ヘッドセットの内側にマ
イクを仕掛けて全部録音して、後で練習しようと言う訳です。
以前お目にかかったKIYO教官から勧められていたのですが、良い機械が見つか
らず、先日漸く入手できました。
実は先週も持って来ていたんですが、買ったばかりで上手く録音できませんで
した。マニュアルを良く読んでやり方が分かったので、今回から本番登場です。
上手く録音出来ていれば良いのですが。

今日の訓練は、前回と同じ離着陸訓練です。先週は離着陸訓練の後で、マニュ
ーバーという話だったのですが、もう少し離着陸をやりましょうという事にな
りました。練習場所も前回と同じCaldwell(CDW)です。離陸後、Towerから右旋
回後、高度1000ft、針路300度を指示されたので、その指示に従っていると、
暫くしてから別の飛行機が左側を通りすぎました。そうこうしている内にVFR
許可が出て、1500MSL迄上昇します。CaldwellのATIS、Tower周波数は既にCOM2
にセットしていたので、ATIS確認後、速やかにCaldwellにコンタクトします。
今日も前回と同じでRunway22のFinal手前3mileでのレポートを指示されました。
CaldwellのATISでガスト15ktと言っていました。今日は結構しんどそうです。
Finalの3mile に入る直前でTowerから「Skyhawk92K, Turn to Field, Speed Up」
という指示とTouch&Goの許可が出ました。時々こういう変な指示があります。
後にも飛行機がいるみたいです。

さて最初の着地です。スピードアップの指示があったので、速めのスピードで
Runwayに接近します。少し風がありますが其れほど酷くはありません。ただ、
着陸の直前で少し風が舞っている様です。高度200AGL位でしょうか。急に右に
振られたかと思うとスピードが下がります。
なんとか、操作して着地です。前回、前々回の訓練のお陰でしょうか、マズマ
ズの着陸ができました。落ち着いて着陸後の操作が出来ます。スピードが60kt
に達した処で離陸します。
前回、前々回と同様にTouch & Goを繰り返しながらトラフィックパターンをク
ルクルと何度も廻ります。結局、今日はCaldwellで10回着陸しました。
Extend Downwind があったり、ウインドシィアに煽られたり、一時、4機がト
ラッフィックを廻ったりと一回、一回に変化があるので飽きません。着陸も総
じてマズマズという感じです。ただ、片足から着陸したり、バルーンしたり、
センターラインを外したりと中々上手い着陸という訳には行きません。Tower 
の指示も色々とあります。Non-Tower空港では、アナウンスの回数は多いですが
決まった言葉ですから、今はまだ、Non-Towerの方が楽ですね。ただ、ATCに慣
れてくると、交信の回数が少ない分、Towerの方が楽という人もいます。

最後のTouch & Goは、やや不満な出来でしたが、今日は風が舞っていた為か、
随分疲労を感じます。Towerに「Depart to Teterboro」と報告してトラフィック
パターンを離れました。

漸く周りを見まわす余裕が出ます。一週間しか経たないのに、葉が落ちて、褐
色になった木が多くなってきました。本格的な冬の訪れを待っている。そんな
風に感じました。

Teterboroに戻ってから、AKI教官に今日の最後の注意を受けます。「ATCで分か
らなかったら開き直って聞き直す事。」 色々とやっているのですがATCはまだ
まだです。



2001年11月04日(日) 12:00 N6592K 2.1h/41.7h 30th Ldg 14/144 USD252.20/USD5579.64

昨日に引き続き好天です。気温はやや下がりましたが、その分、空気が引き締
まった感じがします。風も其れほどなく、当然訓練ありと言う事で、Teterboro
に向います。
今日も訓練も昨日と同じ着陸訓練、場所も同じCaldwell(CDW)です。
機体を前に使っていた人がやや遅れて帰ってきたので、少し出遅れてしまいま
した。今日は、昨日に比べてビジネスジェットのトラフィックが多く、タワー
やグラウンドのレスポンスが昨日程良くありません。いつもエンジンランナッ
プをやる場所に別の機体がいたので、少し遠くの場所でランナップをやります。
タクシー、テイクオフも当然その機体の方が先になります。それでも、大して
遅れずにRunway24からの離陸許可がでました。
離陸してから気がついたのですが、昨日に比べ視界が随分良いようです。マン
ハッタンのスカイラインが綺麗に見えます。行き先がCaldwellなのが勿体無い
感じがします。こういう天気の良い時はクロスカントリーに行ってみたいです
ね。
CaldwellのATISを聞いてからTowerにコンタクトします。
「Caldwell Tower, Skyhawk6592K, Over Paterson, Inbound with Information
Sierra, Request Touch & Go.」
「92K, Caldwell Tower, Report 3mile Final Runway22.」
Caldwellへの進入は今日はRunway22へのストレートインです。

3mileでTowerへレポートし、Touch & Goの許可がでました。
ほんの少しの横風はありますが、殆ど気になりません。
昨日、散々やったトラフィックパターンをより容易な条件でやる訳ですから、
これで失敗したら教官に申し訳ないというくらいのもんです。
と、思ったとたんに失敗するのがいつものパターンですが今日はどうでしょう
か。

一回目の着陸。意外に落ち着いて操作できるというか周りが良く見えるような
気がします。フレアのタイミングが遅れて三点着陸の様になりましたが、良い
感です。着地後、機首が少し横を向きましたが、フラップアップ等の離陸手順
は落ち着いてできました。この調子で行ければ今日は上手く出来そうです。
パターンを廻って二回目の着陸。横風が殆ど無いのも好条件です。結構良い感
じで着陸ができます。三回目、四回目もマズマズ。
五回目の着地でバルーニングしましたが、この処理も上手くできました。

教官から細かい処を修正されます。着陸直前で左ラダーが効かせ過ぎているの
で、軽く右ラダーで修正する必要がある点。着陸後もラダーを踏んでいると着
陸後に機体お向きが変わるので戻さないといけない事。着陸時に軸線がセンタ
ーから傾いている時には、ヨークを少し引いて前輪にかかる重量を軽減させて
からラダーを操作するとスムーズに方向を変える事が出来る事。
Caldwellは、着陸直前に時々、変な風が吹く事があります。以前着陸を中止し
かねない様な強い風に出くわした事がありますが、今日も途中から、少し舞う
様な風が出てきました。こうなると、さっきまでのような余裕は無くなって来
ます。私を含めて二機がTouch & Goの訓練をしている上に、離陸してくる機体
があったり、Sitationが着陸してきたりとするとタワー指示に変化が出てくる
ので、それにも対応しないといけません。そうなると結構オタオタするのは昨
日と同じです。

結局、今日は13回の着陸でCaldwellを後にしました。
来週は、Caldwellで着陸のおさらいをしてから、マニューバーのおさらいの予
定です。



2001年11月03日(土) 12:00 N6592K 1.9h/39.6h 29th Ldg 15/130 USD239.30/USD5327.44

先週の日曜日は、AFTSには行ったのですが、Pre-Solo Exam の座学をやりまし
たので、飛行機に乗るのは一週間ぶりです。今日は朝から雨が降っていたので
出来るかどうかは微妙だったのですが、今ある雲が流れると晴天域に入りそう
だったので、取敢えず出かけました。
Teterboro に到着した段階ではBroken5000という処でしょうか、所々に青空が
見え隠れしている状態でした。風も其れほどなく、まあ、良い飛行日和と言っ
て良いでしょう。11月に入ったにしては気温も高めで過ごし易い天候です

12時丁度に到着したら、AKI教官も丁度、前のレッスンから戻られたばかりでし
た。前の生徒さんは、AFTSに三人しかいない日本人の一人。Solo修了者で、現
在、クロスカントリーの訓練中です。あの天気で朝からの訓練。随分熱が入っ
ているなと感じました。

私の方は引き続きステージチェックに向けて、今までの訓練のおさらい。
Caldwell(CDW)での着陸訓練です。Teterboro のトラフィックは9月11日以前と
は様変わりした様で、ビジネスジェットばかりが目立つ様に思います。
今日も待つ事なく、離陸許可を貰う事ができました。
500AGLで、上昇旋回して、1000ftで水平飛行。前回のようなタワーからの冗談
もなく、速やかにVFR許可がでます。Paterson上空で、CaldwellのATISを聞き、
旋回しながらCaldwellのタワーへ進入許可を依頼します。

「Caldwell Tower, Skyhawk6592K, Over Paterson, inbound with information 
Xray.」
トラフィックは多く無さそうなのに応答がありません。暫く待ってから繰り返
します。今度は応答がありました。
「92K, Caldwell Tower, Report Mall & Left-Base Runway 22.」

このReport Mallというのは初めてでしたがLeft-Baseの延長線上にあるので、
時々、このようなReport要求があるそうです。
Mallでレポートすると、Touch & Goの許可が出ました。
右側からのクロスウィンドです。Aki教官に言わせると無風のようなものとおっ
しゃいますが、私には結構なCross Windです。左ラダー踏んで機体をサイドス
リップさせながら、滑走路の軸線にアラインします。やや高度が高い様ですが、
そのまま着陸させます。フレアーが少なく大きくバウンスします。
教官が手伝ってくれて、漸く着地です。
早速指摘を受けます。フレアーのタイミングが悪く、ヨークの引きも足らなか
ったので、大きくバウンスした事。早く降ろそうと着地後、ヨークを前に倒し
ているが、前輪からの着地になるので、絶対にやってはいけない事。等々。
二回目、三回目のTouch & Goでも、パターンが上手く廻れずに、ベースからフ
ァイナルで大きく膨らんでしまいました。着地はやはりバウンスしてしまいま
す。ベースからファイナルで膨らむのは、Down-Wind で、滑走路に近づきすぎ
ているからだとの注意。また、各Reg では遠くのランドマークを目印にした方
が良いとアドバイスを頂きます。ついつい計器に頼りがちになりますが、VFRで
は常にランドマークを意識しないといけません。

着陸でバウンスしても、ヨークは引き続けないといけない。滑走路上で設置寸
前でも、できるだけ長く飛ぶという感じでヨークを引き続ける様にするのがコ
ツと教わります。このアドバイスのお陰で4回目、5回目ではなんとかうまく
着陸が出切る様になったと思います。
「今日は時間がありますから、とことんやりましょう。」とAki教官。

7回目までは数えていましたが、後は回数がだんだん分からなくなってきまし
た。Touch & Goをする機体も増えてきました。最初は自分の後ろにいた機体が
こちらのパターンが小さいせいか前に見えてきました。後ろから見ていると他
人の悪い処は良く分かります。そういう感じで自分も見られてるんだろうなと
少し意識しながらTouch & Goを繰り返します。同じようなパターンワークです
が時々、Towerからはトラフィックの関係でShort Finalの指示がでたり、Extend
Down-Windの指示がでたりするので、必ずしも毎回同じという訳ではありません。
「そろそろ終りにしましょうか?」とAki教官。
「何回着陸しましたっけ?」Aki教官は回数をメモされてます。
「14回終ったところです。」
「じゃあ、あと一回やらせて下さい。」

最後と言う事で、頭の中で注意事項をもう一度確認してからパターンワークを
続けます。Down-Windの途中で割り込んできた機体があったので、Towerから
Rockingしろとの催促がありました。Down-Windも延長します。
Base, 長めのFinalと割りと良い感じです。VASIもRed Over Whiteで良い感じ。
Cross Windも左程強くはありません。滑走路がドンドン近づいてきます。
フレア。ヨークを引いて、引いて、引いて、「ドン。」 着地です。
すかさず、フラップアップ。フルスロットル。Cab-heat Cold。60ktで離陸。

Towerに「Depart to Teterboro」とコールします。通常は、Turn Leftの指示が
あるのですが、今日は珍しく「Depart From Right-Downwind Runway22.」との指
示です。

ATCは千変万化です。うーん。困ったもんだ。
Down-Windの途中で「Freqency Change Approve.」が出ました。高度を1500ftに
上げてパターンから離脱します。
Teterboroまでの道中は短い巡航ですが、周囲の景色を眺める余裕が出てきま
した。2000ft位上をNew Arkに向うジェットが同じ方位で飛行していました。
空は晴れ上がって良い秋晴れになっています。一週間程で、また山の木々の色
づきが深まっていました。



2001年10月27日(土) 12:00 N6592K 0.8h/37.7h 28th Ldg 4/115 USD110.60/USD5088.14

先週は教官の都合で、練習は中止だったので、丁度、二週間ぶりの訓練になり
ます。今日もやや風が強く、11時以降北東の風15kt。ガスト21ktの予報になっ
てました。AFTSに電話して確認したら、なんとか出来るだろうとの事、空振り
覚悟で出かけました。

Teterboroに着くと、やはり風が強くなってきており、雲もオーバーキャストに
変わってきていました。ニューヨークは冬は風が強い日が多くなってきます。
20ktを超えると訓練は出来なくなりますので、どうしても冬は訓練中止が多く
なります。9月、10月と連続テロ事件の影響で、訓練ができなかったのは結構
痛かったですね。でも、そう言ってても仕方がありません。訓練出来る時に時
間を有効に使える様、自宅でできる練習はキチンとしておくべきですね。
(判ってるんですが、なかなか出来ません。)

今日の訓練は引き続きおさらいです。予約は3時間とってありますが、風は強
いので、前回行ったGreenwood Lakeではなく、今日はCaldwell(CDW)を使って、
着陸訓練です。

Teterboroからの離陸は、いつものRunway24。トラフィクも多くないので、直ぐ
に飛び立つ事ができました。500ftで右旋回し、高度1000ftでPassaic Riverを
北上するのもいつもの通りです。Towerからなにやら言ってきましたが、ラジオ
のボリュームが低く聞き取れません。教官が応答してくれましたが、どうも世
間話をしています。どこへ行くのか。どこの出身か。東京は良い場所だね。云
々。管制官も閑な時には、こういう交信をするんですね。
そうこうしている内に、VFR承認がでました。高度1500ftまで上昇します。既に
パターソン上空です。COMを135.5に合わせCDWのATISを確認。それからCDW Tower
126.5にコンタクトします。私の発音が悪いのか、何度か聞きなおしがあって、
漸く、CDWのClass D 空域への進入許可がでました。Runway22のファイナル手前
3mileでレポートせよとの事です。高度をCDWのパターン高度の1200ftに合わせ
ます。

周囲を見まわすと、二週間前には、紅葉がこれからという感じでしたが、今日
はもう見頃は終って黄色い葉が目立ちます。もうすぐ冬に入っていくんだなと
実感しました。

さっきのATISでWind Variableと言っていたのが気になります。以前練習してい
た時にとんでもない風で煽られた事がありましたが、今日も風が強いので、そ
うなる可能性があります。

Runway22まで3mileになった時にレポート。風は右側から吹いていますので、
風見鶏効果で機首が右を向きます。Cross Wind Landingです。ラダーで機首の
向きを滑走路に正対させエルロンを右に倒します。Side Slipです。
着地直前になっても風で機体が翻弄されます。進入角度は良いのですが、機首
の向きが大きく左右に流されます。スピードも時に55ktを割り込みます。本当
に着陸できるのか、少し怖くなりました。やや、三点着陸気味でしたが、何と
か着陸。直ぐにスロットルフルで離陸します。

教官がこういう風が強い時にはフラップを30度まで降ろす必要はなくフラップ
10度でも良いとアドバイスしてくれました。機速は通常の65ktよりやや速めで
すが70ktで良いそうです。これは、風向きの変化によって65ktを維持していた
ものが急に55kt以下に落ちる事があり、そういう事に備える必要がある点、及
び、急に姿勢が変化した時に、フルフラップにしていると抗力が大きく機体の
レスポンスが悪いという事によるものです。
ただ、教官によっては、風の強い時でもフルフラップにせよと教える人もいる
そうです。
そういう事で二回目はフラップを10度で着陸する事にしました。パターンを廻
る時も風の影響を考慮しないといけないのですが、その加減が悪く、ベースか
らファイナルにかけて大きく膨らんでしまいました。その挙句、Towerから後
ろに別の機体がいるから早く降りろと言って来ました。80kt近いスピードで
滑走路端を通過。風が舞っています。滑走路を三分の一位過ぎた処で着地。
其れほど衝撃はなかったのですが、片輪から落ちた様になりました。
直ぐにスロットルをフルにして離陸します。
教官が、車輪のチェックを指示。バーストしていないか確認です。幸いバース
トはありませんでした。

着陸三回目。今度は風を意識しながらパターンを飛びます。ダウンウィンドで
教官が、今度はエマージェンシーを想定してノーフラップでの着陸を指示しま
す。横風用滑走路から離陸してきた飛行機がいるので、これにも注意する様に
指示が出ました。優先権は向こうにありますので、スピードを緩めてやり過ご
します。高度差200ft、水平距離0.5mile位ですれ違いました。

パターン高度では、風は320度位でステディに吹いているのですが、ファイナル
では引き続き風が舞っています。教官からこれでは練習にならないので、Touch 
& Goはこれで終了、離陸した後はTeterboroへ向う旨の指示がありました。私も
内心ホッとしました。スロットルを絞り、Side Slipで減速していきます。滑
走路端でやや高度は高かったものの、なんとか着地できました。直ぐに加速し
ます。今回の着陸はマズマズといった感じです。もっとも風がマシだっただけ
なんですが。
Teterboroでは、Quarter Follow windでRunway 19に着陸。フレアの際に少し、
機首を上げ過ぎたとの指摘がありましたが、着陸はマズマズでした。
但し、GroundのRight on Lima, Right on 24の指示を聞き取れず、Right on Lima, 
Hold short 24とリプライしてしまいました。この処サボっていたのでATCをも
っと練習する必要がありますね。


2001年10月13日(土) 13:00 N52290 1.7h/36.9h 27th Ldg 10/111 USD215.90/USD4977.54

9月11日のWTCテロ事件が起こってから一ヶ月経ちました。私にとっても非常に
衝撃的な出来事で、なんとも言い様がありません。亡くなられた5000人以上の
方々の冥福を心からお祈りしたいと思います。

この事件の為、New York地区では当初はClass Bエアスペース全域でGeneral 
Aviationが禁止となり、じょじょに飛行制限区域は縮小されたもののTeterboro
で訓練が可能になったのは今週に入ってからでした。現在でもJFK から18mile
以内には軽飛行機は入る事ができませんし、訓練では、教官の同乗が必要とな
っています。

実は先々週からは飛行制限区域がJFK から25mile以内となり、私が通っている
AFTSでは、この制限区域の外側にあるLincorn Park飛行場で訓練を行っていた
のですが、残念ながら天候が悪く事件後の初飛行は今日まで持ち越しになって
いました。

今日もできないのではと心配していましたが、幸いに飛ぶ事ができました。
待ちに待った訓練再開と行きたいのですが、実は崩壊したWTCで一時期働いて
いた事もあり、事件のショックがかなり大きく、とても飛行する事が考えられ
ない状態が続いていました。今日も、Teterboro への足取りは少し重かったと
いうのが実感です。

AFTSの中に入っても、やはり、まだ訓練生は多くありません。以前に比べて何
か閑散としている印象です。あとからAKI教官に聞くと、今週から訓練が可能
にはなったが、訓練飛行をする条件が毎日変わっているので、まだ、生徒全員
には連絡をとっていないそうです。

訓練は一ヶ月ぶりですから、随分忘れてしまったのではないかと心配でしたが
コクピットに座り、Pre-Flight Checkを始めるとそんな思いも忘れてしまって
いました。

クリアランスのコールだけが以前と違います。
「Teterboro Clearance, Skyhawk 52290 Hunger17 VFR Trainning Northbound 
with information Mike.」
これに対して、クリアランスは教官が同乗しているか聞いてきます。これに教
官が応答して漸くクリアランスが貰えます。

今日は風も殆どなく、いつもの通りRunway24から離陸しました。今までに比べ、
Flight Schoolの機体があまり飛んでいないのに気付きました。Teterboroにあ
るもう一つのFlight Schoolでは、まだ、訓練を再開していない様子でした。

離陸して高度500ftで右旋回し、一路Greenwood Lakeを目指します。VFRの許可
を貰い、高度2000ftまで上昇します。
少し、視界が悪かったのでですが、山々の木々が紅葉を始めていました。いい
飛行日和です。
今日の訓練は、久しぶりでもあるのでGreenwood Lake(4N1)で離着陸訓練です。
離着陸訓練ではこの処、Caldwellを使っていましたので、Greenwood Lakeは久
しぶりです。CTAFで確認するとRunwayは24を使っています。

Runway24の場合はLeft Traffic Patternですので、それに合わせてDownwindに
45度の角度で入ります。少し滑走路に近いようでしたが、まずまずの間隔で
Downwindに入りました。アビームで回転数を落とし、フラップ10度、Baseへの
旋回。フラップ20度。Fainalへの旋回タイミングが遅すぎて少し膨らみました
がなんとか滑走路にアラインできました。フラップ30度。機速65ノット。
少し、フレアのタイミングが遅れ、三点着陸のようになりましたが、あまりシ
ョックもなく無事に着陸できました。
フラップアップ。スロットルフル。キャブヒートオフ。Touch&Goです。
離陸上昇。教官が少し心配そうにフラップを降ろす準備をしているのが目に入
りました。Vy速度で上昇。もう少し上昇角度を取った方が良さそうです。
なんとかフラップを降ろさず、木々の頂きをクリアできました。

五回目のTouch & Goまでは、横風の影響を上手く調整できていなかったり、フ
ァイナルで膨らんだりとあまり上手い着陸とは言えませんでしたが、それでも
順調でした。
六回目のDownwindでアビームに差し掛かりPre-Landing Check を始めた処で、
教官がスロットルを急にオフにしました。あれっと思い、教官の方を向くと、
「エマージェンシーです。さて何をやるんでしたっけ。」
と涼しい顔でおっしゃいます。頭の中が真っ白になりました。さあ、なんだっけ。
必死に思い出します。

教官が助け舟を出してくれました。
「ABCでしょ。」
「はい。Aはエアースピード。Bはベストフィールド。Cはコクピットチェック。」
でも、トラフィックパターンでエマージェンシーは始めてですよ。教官。

必死で機速を65ノットに落とします。それからBaseへターン。高度が低い。
ファイナルにターン。高度どんどん落ちます。
「駄目です。とどきません。」と私。
「じゃあ、スロットル入れて。」
着陸もバウンスしてしまって機種があっち向くしで大変でした。
「今のは、機速落とすのにDownwindを延長したのでとどかなかったんです。じ
ゃあ、もう一回やりましょう。」

エマージェンシー二回目。一回目と同じ様にDownwindのアビームでエマージェ
ンシーが宣言されます。今度は近場でBaseにターンします。今度は前回と逆で
高すぎます。ファイナルに入っても、まだまだ高度が大分あります。
「高すぎますから、Go Aroundしていいですか?」
「駄目です。降りてください。フォワードスリップも使えますよ。」と教官の声
が非情に響きます。
着地スピードが少し早かったのですが、教官に手伝って貰ってなんとか降ろせ
ました。その代わりにフルストップランディングになりました。
「ちゃんと降ろせたでしょ。あそこからでも大丈夫なんですよ。」

最後のエマージェンシー練習も今一つの出来。久々というのもありましたが、
何か随分疲れました。訓練終了。帰路に着きます。

視界が悪い事もあって、かなりTeterboro に近づいた時に漸くマンハッタンの
スカイラインが見えてきました。何かいつもと様子が違います。
あるはずのものがない。そうです。WTC が無くなっていたんです。頭の中では
理解していましたが、やはり感じが違うんです。

あの2本の超高層ビルが如何に大きなNew Yorkのランドマークであったかを改
めて実感した一瞬でした。



2001年9月09日(日) 11:00 N2151R 1.8h/35.2h 26th Ldg 1/101 USD227.60/USD4761.64

昨日は、朝方天候が悪かったのに、AFTSにキャンセルを連絡した後になって、
どんどん回復し、予約の時間には飛行日和となって悔しい思いをしましたが、
今日はそういう事もなく、勇んでTeterboroへと出かけました。

AFTSにつくとAki教官から、今日は飛行機の機材繰りの都合でCessna172-Rを使
いますとの事。いつもはCessna172-Pという古い機体を使ってますけど、これ
は新しい機材でマルチメディア教材もこれが基準になってます。しかも、通常
はこの機体の場合、レンタルフィーが一時間当たり100ドルなのを172-Pと同じ
82ドルにしてくれるとの事、ラッキーという感じです。(^^)

ただ、早速Pre-Flightチェックから躓きます。色々とチェック項目が多くて中
々捗りません。(フューエルチェックだけで13箇所もあります。)
但し、この機体はフューエルインジェクションタイプのエンジンが付いている
のでCab Heatの操作がないのでその分空中操作は簡単です。また、Radioの性
能が新しい分、高性能なのが分かりました。

今日の訓練は、総復習の二回目でターンアラウンド・ア・ポイントとS字ター
ンです。練習で使ったオニオンフィールドまで行かないといけないので、今日
は三時間予約しています。

いつもの通り、Runway24を離陸しました。今日は天気が良い事もあり、軽飛行
機が随分飛んでいます。オニオンフィールドに付くまでに五機くらいとすれ違
いました。気温も比較的高く、また盛夏に戻ったような天候です。眼下の山並
みもまだまだ緑が深く、山中に沢山ある湖の青や緑の湖面がアクセントになっ
ていて遊覧飛行のような感じでした。

オニオンフィールドに到着後、高度を1500MSLに落とし風向きをチェックします。
ターンアラウンド・ア・ポイントもS字ターンもDownwindから入らないといけ
ません。私も探したのですがなかなか適当な旗や煙が見つかりません。結局、
教官が探してくれた旗でチェックしました。風向330度でした。

最初はターンアラウンド・ア・ポイントです。畑の中の一軒屋をポイントにし
て概ね1マイルを保ちながら旋回します。最初はバンク角30度以上のスティー
プターン、それからじょじょにミドルに戻し、ベースに入った処ではミドル
それからアップウィンドでシャローに成る様にバンク角を調整していきます。
風の強さが今日は其れほどありませんので、ポイントからの距離を測りながら
バンク角を調整します。結局ポイントの回りをニ回転しました。高度も概ね、
1500MSLを維持できました。

次はS字ターンです。風向に対して直行する道路を見つけてそのDownwindから
入ります。基本的にはターンアラウンド・ア・ポイントと同じ要領ですが、半
回転した後、一旦、翼を水平にして、それから逆サイドにバンクを取る点が違
います。一回目は、スティープターン時のバンクが強すぎて失敗。
二回目はバンク角をその時の風の強さに応じて上手く調整できました。半回転
した後に目標の道路を通過。ここですぐに旋回するのではなく少しアップウィ
ンドを延長するのがきれいなS字を描くコツの様です。

これでターンアラウンド・ア・ポイントとS字ターンのおさらいは終了です。
オニオンフィールドを後にして、いつもの訓練空域に戻ります。

ここでは、前回上手く出来なかったストールの再訓練です。最初はパワーオフ
ストール。ストール時にヨークを少し押しすぎましたが、其れほど高度を失う
事なくリカバリーできました。次は課題のパワーオンストールです。最初の頃
に練習した時と比べても悪くなっています。前回練習が終った後も原因を色々
と考えましたので、それを意識しながら操作します。でも残念ながら上手く行
きません。

教官からは、計器ではなく、グラウンドリファレンスを目標にしてストール中
の針路を維持をする様にアドバイスがありました。
二回目、三回目はそれを意識しながらラダーを操作します。大分マシになりま
したが、ストール時に片側の翼が大きく失速する点は変わりません。勿論逆ラ
ダーを踏んでますが、何もしなければスピンに入るという点は変わりません。

三回目が終った後で、教官から、ストールに入る時、針路維持にかなりエルロ
ンを使っているという指摘がありました。その為に片翼が先に失速して機首が
大きく振れるというのです。自分では意識してエルロンを操作しているつもり
はなかったのですが、無意識に操作していたとすれば納得できます。
次回はここを注意しないといけません。

Teterboroに帰る途中で、教官が急に操縦を替り、高度をグッと落としました。
どうしたのか思っていると、目の前を空軍のKC-10が右から左に横切りました。
高度差1000ft、水平距離1マイル位だったでしょうか。結構な迫力がありまし
た。KC-10というのは空軍の代表的な空中給油機でDC-10を改造した機体です。
そうです。映画「Air Force One」で空中給油に失敗して爆発するあの飛行機です。
私も実機を見たのは始めてでした。

Oradele上空でTowerにコンタクトしましたが、今日はトラフィックが多い様子
Class D Airspaceへの進入許可が中々でません。Lake Oradele上空で四回位サ
ークリングした後、漸く、進入許可を貰えました。
Runway24へのストレートインです。でも良く見たら別の飛行機が自分の前にい
るので、その飛行機と同じ針路を取りました。暫くその状態で飛んでいると、
Towerから着陸許可がでましたが、No.2という指示はありませんでした。

前に飛行機が居るのにと思っていると、その飛行機からライトが出ているのに
気がつきました。と言う事はその飛行機はこちらに向って飛んできていると言
う事です。高度も同じです。教官に聞くと、教官は何も言わずに即座に右旋回
を始めました。何と旋回した先にRunway24があります。さっきまで、飛んでい
た場所をビジネスジェットが通りすぎて行きました。私は完全に場所と針路を
誤認し、Runway24を離陸して来たジェットとヘッドオン状態になっていたので
した。



2001年9月03日(月) 12:00 N30EF 1.2h/33.4h 25th Ldg 1/100 USD157.40/USD4534.04

今日はLabor Dayの祝日。初の三日連続訓練になりました。天候の方は、昨日
程、Visibilityが良くありませんが、訓練には何の問題もありません。

今日は、総復習その@です。これまでに習った事のおさらいをします。前回も
スローフライトをやってますが、今日もスローフライトとストールがメインの
課題です。アパートを出る前にフライトシミュレータで手順を予習しておきま
す。勿論、この日記の前の方も、もう一度読んで、注意点を確認しました。

Teterboroに着いてからは、予約している機体が戻って来る事を確認するのも
兼ねてTowerの交信をモニターします。幸い、其れほど遅れずに機体が戻って
きました。

三連荘ですので、Pre-Flight Checkもスムーズに行います。今日も、Runway24
からの離陸なので、其れほど待たされる事もなくTake-Offできました。
500AGLで針路をシェラトンに合わせて、巡航します。タワーからVFR 許可の指
示を受け高度を2000MSLまで上げます。

訓練空域に到着後、早速スローフライトを始めます。まずは、クリアリングタ
ーンです。横を向いて目標物を見つけ、まずは90度左旋回、更に右に90度旋回
します。空中動作の前には、必ず、このクリアリングターンを行わないといけ
ません。(が、私は良く忘れて教官から注意を受けます。(^^;タラー )
それから、Pre-Landing Check、2000MSLを維持しながら、エンジン回転数1700
rpmに落としフラップを下げます。速度55ktになった処で今度は回転数を2000
rpmまで上げて、高度、速度、針路を維持します。教官が次の指示を出すまで
はこの状態を維持しないといけません。常に微調整を加えます。5分近く飛ん
だでしょうか。漸く教官から、左90度旋回の指示がでます。バンク角は10度を
超えない様にします。次に右90度旋回。スローフライト終了の指示が出て、回
復操作をします。エンジン回転数を上げ、スピードが付いて来た処で、フラッ
プを順次上げていきます。おっと、Cab Heat Offを忘れてる。(^^;アセアセ。
しっかり教官から指摘を受けます。

次はパワーオフストールです。ここでもクリアリングターン。Pre-Landing Check
途中までは、スローフライトと同じです。速度55ktになった処でパワーオフ。
ヨークにバックプレッシャーをかけ高度維持。機首がガクンと落ちた処でスロ
ットルオープン。回復操作をします。速度回復。フラップ順次アップ。
「なにか忘れてませんか。」と教官の冷たい声。
そうです。Cab Heat Offを、また、忘れてました。
「さっきも言いましたよね。」
うーん、覚えてた筈なんですけど。
「そうでした。すいません。」 (^^;タラタラ。

今度は、パワーオンストールです。少し焦って、即Pre-Landing Checkを始め
ようとして、またまた指摘です。そうですクリアリングターンです。
なんでも全てクリアリングターンが最初です。

クリアリングターンをやってPre-Landing Check。それから、スロットルを絞
り、速度を60ktに下げます。
それから、フルスロットルにして、ピッチを上げます。真上を向いた辺りで、
ストールホンが鳴ります。そのまま、ガクンと機首が右を向きます。左ラダー
を押し込む、今度は機首がグーっと左を向きます。Intentional Spinに入りそ
うになりました。緊張で胸が痛みます。ヨークを押して回復。次に回復操作。
うまくありません。

「もう一度やりましょう」とCFI。
結局パワーオンストールを後二回やりましたが、どちらも出来が良くありませ
んでした。練習の時も、これほど酷くはありません。どうして上手く行かなか
ったか考えました。

結果、ストールした時に針路を維持する為のラダー操作に気を取られてヨーク
の押し込みが遅れたのが原因と思います。ストール中は、当然機体の安定が悪
い訳ですから、まずはストールからの回復が最初です。同時にスピンに入ろう
とする機体をラダー操作で反対向きに向けてやらないといけません。タイミン
グは微妙なんですが、その操作の順番を逆さまにやっていたので、機体が不安
定だったんですね。次回はこの点を気を付けないといけません。

最後のTeterboroへの着陸でも教官から注意を受けます。
Landingの時の機首上げ姿勢の取り方が小さ過ぎるのです。
今日は、本当に課題に多い訓練になってしまいました。



2001年9月02日(日) 12:00 N30EF 1.1h/32.2h 24th Ldg 1/99 USD145.70/USD4376.64

寒冷前線が通過したお陰で、少し寒くなりました。訓練前に気温を聞いたら
17度です。流石に日中は暖かくなりましたが、30度には達しません。暑くもな
く寒くもなくという感じで恰好の飛行日和という処でしょうか。
Teterboroに出発する前に昨日訓練後の座学で教えて貰ったFSSに電話して
Standard Briefingを受けました。Teterboro Localでお願いしました。Student
Pilotと言った事もありますが、親切に聞き取り易い発音で助かりました。但し、
きちんと全部聞き取れた訳ではありませんので、これもRadio Communication
同様修行が必要です。ちなみにFSSの電話番号は1-800-WXBRIEF(9927423)です。
また、フライトプランをファイルするのもここでやる様です。

今日の訓練はエマージェンシーです。Runway24から離陸し、訓練空域に向いま
す。途中でタワーから連絡が入りますがうまく聞き取れず、教官に応答させて
しまいました。不定形文は難しいです。交信内容はトラフィックに関する注意
で今日は視界も良かったのですが、中々見つけにくく、2マイル程に接近して
から漸く見分ける事ができました。

さて、本題のエマージェンシーです。最初に教官の説明を聞きます。基本は
ABCです。

A はAirspeed。エンジンフェイラー発生したら可及的速やかにベストグライド
スピードの65ノットに速度を落とします。

B はBest Landing Fieldで、緊急着陸場所を選定します。一番良いのは、飛行
場、次が野原、三番目がゴルフコース、四番目が道路、どうしようもない時が
水面です。道路の順番がもう少し高いのかと思っていましたが、交通があるの
と標識等の障害物があるので、ゴルフコースの方が順番は高いのだそうです。
ちなみに運動場は長さが足りないので、対象になりません。

C はCockpit Checksです。エンジンフェイラーの場合は、
Mixture Rich, 
Fuel Both, 
Cab Heat On
その上で
Primer Lock Check, 
Ignition L,R,Both, 
Transponder 7700, 
Radio 121.5 Mayday 

再始動出来ない時は、更に
Fuel OFF, 
Mixture Idle Cut-Off,
Throttle Close, 
Primer Locked, 
Door Ajar 
フラップを降ろし終ってから
Master Switch Off, 
Ignition Off
と続きます。

次に、エンジンフェイラーを想定した実地訓練です。高度2500MSLで教官がス
ロットルアイドルにします。近くのゴルフコースを緊急着陸地に選定しました。
機速は中々65ノットになってくれません。風の影響もあるのですが、100kt近
いスピードになっているので、65ノットに下げるには、かなり機首を上げない
といけません。その後、Cockpit Checkをシミュレートし、着陸寸前までやり
ます。それから、Go Aroundのプロシージャをやって巡幸高度まで戻ります。

これを計3回やりました。最後はなんとか形がつきました。

なお、余裕があれば緊急着陸場を滑走路と見たてて、パターンを取る様旋回す
るのですが、それでもまだ、高度がある場合は、着陸場上空で旋回しても良い
そうです。なお、フラップは余裕があれば、途中で降ろしても良いのですが、
通常は着陸の寸前まで、待っても良いそうです。これは、緊急着陸場まで飛ば
せる事が出来るかどうか分からないので、ベストグライド・スピードを可能な
限り維持して飛行距離を稼ぐ為です。

エマージェンシー訓練はここまでで、次に昨日やり残したスローフライトをや
りました。久しぶりのスローフライトなので、中々上手くできません。シミュ
レータで手順の確認をしていたのですが、スローフライトでの高度維持、速度
維持については、まだまだ練習が必要です。

本日最後の失敗は、Teterboroへの着陸です。Runway24へのStraight inだった
のですがファイナルに入るかなり前から、Throttleを落としフラップを20度に
してしまいました。滑走路までの目測を誤ったのが原因ですが、これについて
は、エマージェンシーの訓練をやった直後でもあり、教官から厳しく注意を受
けました。ランディングも結構衝撃があり、自分としては今一つ。
最後のGroundも上手くいきません。Taxiwayに出る寸前、タワーから指示があっ
たのですが、全然聞き取れませんでした。

タワーの指示は「Make 180, Cross Runway19, Taxi to Hunger17」だったのだそ
うです。これは滑走路上でUターンして、Runway19をクロスし、Hunger17まで
戻れという事ですが、これは、全くの想定外のものでした。教官に言わせると、
この指示は結構出ているそうです。これも新しい定型文として覚える必要があ
りますね。



2001年9月01日(土) 12:00 N6592K 1.1h/31.1h 23th Ldg 1/98 USD157.40/USD4242.64

今週末は月曜日がLabor DayなのでLong Weekendになります。三日共、訓練を
入れてありますので、うまく行けば三連続訓練ができます。昨日の夜のTAFで
は、寒冷前線の通過で雷雨の予報だったのですが、朝起きると、とても雷雨と
いう感じではありません。早速Internetに接続してAOPAで気象情報を確認しま
す。どうも寒冷前線は予想よりも早めに通過した様です。Rader画像でもNJに
雲が掛かってくる様子はありません。意外に早めに風も収まりそうだったので
いそいそとTeterboroに向いました。

AFTSに着いてから、訓練から戻ってくる教官や訓練生に状態を聞くとやはり、
Bampyだとの事。まだまだ風は強そうです。

今日の訓練は、スティープターンとフォワードスリップ、それからスローフラ
イトです。スローフライトでは風の影響を強く受けますので、少し心配です。

手早く、Pre-Flight Inspectionを完了してATISを聞きます。ATISでは330度8kt
の風です。少しGustもあるようです。
エンジンランナップを終え、タワーにTaxi準備完了を報告します。タワーから
は、「Hold short of Runway24 Blavo」の指示。Runway24を使った場合は、完全
な横風になります。CFIも少し小首をひねります。
24 Blavoでストップし、タワーに離陸準備完了を報告。
タワーからの指示は、ちょっと今までに無いものでした。

「Skyhawk92K, Which Runway do you like? Runway24 or Runway1? 
Wind 330 at 15.」

私が判断できないでいるとCFIが「Runway1, 92K」と答えてくれました。
久しぶりに長い長いTaxiをしてRunway1 Kiroまで行きました。横風Taxiも久し
ぶり。途中GroundのATCでHold short Runway1を聞き落とすミス。ATCもまだま
だです。横風離陸のプロシージャーでRunway1を離陸しました。

訓練空域に着くと最初は、スティープターンです。最初に教官がお手本を見せ
て呉れました。スティープターンでは45度バンクを取ります。機速はVAの99kt
以下。バンク角が強いので高度を維持するには、バックプレッシャーをかけ、
スロットルも少し押し込みます。キモはトリムの調整です。二回〜三回下に回
す程度。最適にトリムを調整すると手放しでも、360度旋回ができるそうです。

旋回中の高度の調整はバンク角で行います。高度が下がる様であれば、バンク
を浅めにし、逆に高度が上がる様であれば、バンクを深くします。バンク角の
維持は主に外部視界の水平線の角度を参照します。また、バンク終了は、目標
ヘディングの左右20度手前から行います。バンク終了時点でトリムは元に戻し
ます。

CFIのお手本が終ってから、私の番です。最初はトリムなしで、次にトリムあり
で左右360度旋回をやります。(なお、旋回は必ず左旋回から開始します。)
多少、高度維持やバンク終了ヘッディングが狂いましたので、トリム有りでも
う一度練習します。今度はそこそこでした。

ステープターンの次は、フォワードスリップです。フォワードスリップの場合
は右ラダー(左でも良いですが)を一杯に踏み込んで、反対側のエルロンを倒し
機体の抗力を増加させる事で、速度を増加させる事なく、降下率を高める事が
できます。これによってフラップが故障した場合でも、着陸速度を落とす事が
できます。勿論、フラップを使って更にフォワードスリップを行う事もできま
す。その際はフラップは20度以下とする事が推奨されているそうですが、今日
は試しにフラップ30度でもやってみました。

De Forest Lakeを滑走路に見たてて2000ftからの着陸をフォワードスリップを
使って行います。最初はおっかなびっくりだったのですが、CFI のお手本でラ
ダーを一杯に踏み込むと言う事を教わります。その上でエルロンを逆に倒しま
す。高度500ftでGo Around。Go Around 時に機速55Ktで上昇するのを忘れてい
ました。高度が充分上がった処で機首を少し下げ、機速を上昇させてからフラ
ップを順次上げていきます。一回終了。もう一度おさらいをしてからTeterboro 
に戻りました。スローフライトはやはり風が強いので延期になりました。



BACK TO MAIN INDEX Last Update :2002/01/06