さて今回のフライトは羽田空港のRWY34Rからテイクオフして、再びRWY34Rへランディングするシチュエーション。付け加えておくが、2号機の画像は夜間のみの仕様で日中は再現出来ないらしい。従って私は生まれて初めてジャンボの操縦桿を握って、実際に”飛ばす”のが夜間フライトとなる。正面のウィンドウから見える景色は、既にRWY34R上に入ってポジショニングしてある。夜のRWYがどれだけ美しいかは想像に任せるが、作り物の景色とは言え、実際にコクピットから見えるビジュアルは実機同様の見え方になるよう再現されているとのこと。そうで無ければ実際のフライト時との差が生じては訓練にならないらしい。それにしても地面に埋め込まれた各種カラフルなライト群の美しさは一見の価値がある。
参加者が座る隣のライトシート(コパイ席)には、現役教官のパイロットが相棒役を勤めてくれる。コパイの仕事は本来機長の良きサポート役であり、通常は管制通信を主に担当して あとは機長の指示のもと適宜・的確に作業を進めていく。補佐的に聞こえるコパイだが、二人の絶妙なコンビネーションがあってこそ、初めて機体を安全運行へ導ける。がしかし、今回の機長席の輩たちは知識・技量ともに相当量の不安材料があり過ぎるため、コパイ席のオブザーバーがスロットル調整からトリム調整など、本来操縦を担当する機長の作業も行ってくれる。レフト席の我々は、足でラダー操作、手で操縦桿操作のみとなる。そうであってこそ、やはり難しいのである。
1.操縦風景1
先ずは、一人目からテイクオフ。
スロットルレバーをマキシマムにセットする。グイグイ後ろへ”G”がかかる。FFS自体が前方へ上昇傾斜することで実現させている。
「V1・・・ローテーション・・・」と声が飛ぶ。ふわりと巨体が浮いた瞬間、足元からギアと路面との転がり感が消える。
ギアアップすると、ギアドアが開きギアが格納する感触が足元に鈍く響く。実に良くできている。
右に左に上に下に操縦桿に併せてFFSは動く。ギャラリーはかぶり付きだ。
2番手の参加者が登場。アプローチ時にコパイ席側へオーパイディスエンゲージの指示まで出る余裕!?
3番手の参加者。今回のイベントを紹介して下さった有田機関士がそっとスロットルレバーを調整していく。プロのクルーワークを直に体験出来る喜び。
エアボーンしてライトターン。その直後から一気にファイナルへワープ。ヘディング330でRWY34Rへ持って行く。
グライドスロープをキャプチャーして、順調にショートファイナルに導いて来る。旨い!