VOD3.0 簡単マニュアル
-2000/9/23-

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シナリの作成は、基本的な構成だけでしたら AirportやASD だけでも作れます。
VOD(Visual Object Desinner)は、自作オブジェクトを作成するためツールで、
このソフトで作成したオブジェクトをAirportなどのシナリ作成ツールで読み込むと、
実際の風景に近いシナリを作成することができます。

このページでは、VOD3.0の簡単な機能説明とテクスチャ貼りについてご説明したいと思います。
NickさんのVOD3.0日本語マニュアル、詳細解説もあわせてご覧下さい)

 VODでの作成に必要なもの

<必要ソフト>

■ VOD3.0本体 (vod30-1.zip / vod30-2.zip / vod30a.zip→パッチ)
※入手先
http://www.simviation.com/fsdutilsdesn1.htm/FlightSim Com

■ VOD用テクスチャファイル
(vodtex30.zip)
■ Windows 付属のペイントや、D-Pixed、Paint Shop Proなどのペイントツール
■ FS98の場合は Texbmp2 → などのテクスチャ変換ソフト

ソフト本体は2分割されていますので、2種類のZIPファイルをダウンロードします。 解凍後、どちらかの中身をもう一方のフォルダに全てコピーし、Setup.EXEを実行します。(パッチは本体をインストール後に上書きします)

テクスチャの作成については、FS98とCFS/FS2000では使用できる色数などに違いがあります。 CFS/FS2000用の場合は任意の256色が使用できますので、上記D-Pixedなどのフリーウェアツールもオススメです。

※ CFS/FS2000用に作成する場合

CFS/FS2000では任意の256色を使用したBMPファイルがTextureファイルとして使用できます。FS98までのPAT形式よりも使用できる色が多く、思った色を出しやすい利点があるのですが、VOD3.0の初期設定では、マクロにテクスチャを指定した場合に拡張子がPATとなってしまいますので、以下の方法で設定を変えておいて下さい。(FS98のようにBMP→PAT形式に変換する必要はありません)

 
メニューの「Defaults」から「Default texture Extension name」の部分をPATからBMPに変更

        

 簡単マニュアル


<VODとはなんぞや!?>

VODは、あらかじめ用意されている様々な形のオブジェクトを組み合わせて一つのマクロ(シナリオブジェクト)を作成するツールです。下の写真を例にすると、四角いオブジェクトの上に台形のオブジェクトをのせ、ひとつのマクロとしています。
簡単にいえば、雷様にウクレレを持たせ、ベンチに座らせれば高木ブーさんマクロの出来上がりです(-.-)y-゜゜゜

vodmac1

     
<VODでマクロを作成する第一歩>

作りたい建物などを決めたら、どういったオブジェクトを組み合わせて形を作っていくか、少し考えてみましょう。はじめての方はまずその前に、VODではどんなオブジェクトが用意されているのかを知っていなければなりません。色々といじくってみて、なんとなく頭に入れておいて下さい。 VODでは、ひとつのオブジェクトに対して上下左右からテクスチャを貼ることができます。上の写真でいうと、茶色の部分(四角形)と緑色の部分(台形)はそれぞれ別々にテクスチャが貼ってあります。 従って、作成する形によってはテクスチャの貼り方なども考慮しなければならない訳ですが、このへんの説明は文章で書いても分からないと思うので、実践を通じて覚えていって下さい。

     
<VODの起動と作成の流れ>

1: 初期設定

メニューの「Defaults」からファイルの保存先などを設定しておいて下さい。

 VOD File・・・VOD用ファイル
 API File・・・Airport用に出力されるマクロファイル
 ASD File・・・ASD用に出力されるマクロファイル

 

2: アイコンをWクリックしたら、「File」→「New MSO」を選択してから作成します
   
vodmac2



マクロによっては、VODを起動した画面でもそのまま作成を開始することができますが、組み合わせるオブジェクト同士の配置を前後左右にずらして配置する場合には、このNew MSOを選択してから作成を始めます。 とりあえず、常にこのNew MSOを選択しておけば間違いないので、習慣にしておいて下さい。
New MSOを選択せずに作り始めると、オブジェクトの配置指定が高さだけになるようです。それでは複雑な高木ブーさんマクロは作れません。

 

3: 初期画面はこんな感じ

vodmac3

これがVODのメイン画面ですが、で囲まれているボタンはそれぞれ四角形の立方体を作るためのボタンです。左側のCUBE1は台形、右のCUBE2を押すと普通の四角形の立方体が作られます。簡単な四角形の建物を作る場合には、CUBE2だけで作れてしまいます。その他のボタンはそれぞれ作成できる形が異なりますので、これらを上手く組み合わせてひとつのマクロを製作していく訳です。

さて、CUBE1やCUBE2のボタンを押すと、その下にあるマス目の左側に、それぞれNo.1、No2という形でオブジェクトが作られていきます。 ひとつのマクロはこれらの異なったオブジェクトの集まりですので、作りたい形になるように、オブジェクトを追加して組み合わせていきます。
オブジェクトを削除する場合には「Mode」→「Erase」で番号を指定し削除します。 ただ・・・削除機能を使うと、ファイルが壊れてしまって使用不可になることが希にあります。

*** オブジェクトの配置指定 ***

各オブジェクトの配置を指定するには、Object Priority and description の下のマス目をクリックします。

vodmac8

クリックする場所が正しければ上の画面が開きますので、この画面でオブジェクトを中心から何メートルといった具合にずらして配置していきます。 上の画面では、単に地上16メートルに配置させています。 X軸Y軸(縦横位置)の詳細解説はNickさんのマニュアルをご覧下さい。 
僕の場合、この数値は頭で考えるよりも、適当に設定してみて、実際にそれをFSで表示させて確認しています。そのため、VODでマクロを作成する時は、VODとFS、Airportを起動したままで作業していることがほとんどです。

 

4: 各オブジェクトの中身を指定

vodmac4


マス目のNo.1のCUBE2アイコンをクリックすると、上のような画面が開きます。 この画面で各オブジェクトの大きさやテクスチャの指定などを行うのですが、オブジェクトによっては少し違う画面が開きます。だいたいの指定方法はそれほど変わりませんので、色々と実験してみて下さい。

各設定項目
Object Controls オブジェクトの幅、高さ、奥行きなど大きさを指定します。単位はメートルです
Cube side texture controls  オブジェクトに貼るテクスチャを指定します。 テクスチャは各面に貼ることができるので、それぞれの面にチェックを入れた上で指定します。 上の画面の場合、外側の正面・背面・横面(左右)に指定を行っています。
Texture 選択したテクスチャ名
Draw テクスチャを貼る場合にチェック
Transp オブジェクトに透過部分を使用したい場合にチェック。黒 (R0/B0/G0)で塗った部分が透明にできます。 ※1
Copy from 例 outside front→ outside backなどで同一テクスチャを貼る場合に、他の面の指定をコピーすることができます
Poins tune up テクスチャの指定範囲(上の画面のテクスチャ上の白い点線)を動かせます
Current pattern 選択したテクスチャ名
Grid color テクスチャに範囲を指定する際に、色がかぶって見にくい時はこれで変更

       
※1
FS2000に使用するマクロで透過部品を使用する場合は、そのマクロファイルをテキストエディタで開き、Shadowcallという指定を無効にしておく必要があります。Shadowcall → ;Shadowcall と頭に ; を入れます。
(2ndパッチ導入後、「シナリの影を表示」の設定の時に透過されずに真っ黒く表示されるため)

 

5: テクスチャの指定(ページ2を参照)

テクスチャを指定する際には、予め使用するテクスチャファイルのBMPファイルをVODをインストールしているフォルダにコピーしておかなければなりません。VODと同じフォルダにファイルをコピーしておくと、上の画面のように選択欄にファイル名が表示されます。
画面のテクスチャ表示部分にある点線が、このオブジェクトに貼られるテクスチャの範囲を示しています。
VODでの指定に使うテクスチャファイル(BMP)と、FSのtextureフォルダにあるファイル(PATやBMP)は上下反転していなければなりません。 PAT形式のテクスチャを使用する場合でも、VOD上での範囲の指定作業にはBMPファイルを使用します。

 

6: API形式で保存する

 vodmac9.gif (3331 バイト)

設定が済んだら、Aiportでシナリを作成する場合は「File」→「Save file API format」を選択し、使用しやすい場所にファイルを保存して下さい。(ASDを使用している方は、ASD形式での保存だと思います)

ここで保存をすると、APIファイルとVODファイルという2つのファイルが生成されますが、Airportが読み込むのはAPIファイルです。 VODファイルはVOD用のファイルですので、修正する際などは、このVODファイルが必要になります。 

 

7: AIRPORTに取り込む

作成したマクロをAirportで読み込んで、シナリ上に設置してみましょう。

Airportの使用法はここでは述べませんので、基本操作等はNickさんのページを参考にして下さい。
ユーザーAPIの読み込み方法だけ説明します。

1:まず、Airportを起動し、作成中のシナリなどに、今作成したマクロを読み込ませます。
 いずれかのシナリをAirportで開いたら、設置する場所の近辺で右クリックをし、「3D Object」を
 選択します。

vodmac10

 

自作マクロの設置や、ダウンロードしてきたマクロの設置は、「User API」から読み込みます。
右側の「Select」ボタンを押すと保存してあるAPIマクロの場所が探せますので、作成したマクロを選択するだけでOKです。

自作APIマクロの読み込みはこれだけで完了です。 あとは通常通り、各種設定を行います。 

しかし・・・ この状態でBGLに変換し、シナリとして表示させても、まだFSが読み込むテクスチャがありません。 FS用のテクスチャを作成してからでないと色が正常には表示できませんので、次のページを参考にして下さい。

 

ワンポイント

VODで作成したマクロを修正したり、何か効果を加えたりする場合にはマクロファイル(*.API、*.ASD)の書き換えが必要です。書き換えはテキストエディターを使用すれば簡単に行えますが、記述されている内容を理解して変更を加えるには多少の知識が必要になります。 WEB上には大変参考になる先輩方のサイトがありますので、少しご紹介しておきたいと思います。

・NICKさんのVOD/AIRPORT解説 ・・・ 初めて作成される方は必見です。
・村上さんのSCASM解説 ・・・ マクロファイルに書かれている内容が分かるようになります。
・アイクさんのマクロ勉強部屋 ・・・ マクロの特殊効果なども説明されております。
・石井さんの陰面処理解説 ・・・ FS98やCFSでの透過問題に関する解説が非常に助かります。
・Flight INFOさんVirtual Factory ・・・ 総合情報、シナリ会議室などがあります。

 

高木さん

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