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NERTIAL REFERENCE SYSTEM (IRS)

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慣性基準装置(IRS)


慣性基準装置は、位置、機首方位、加速度の情報を、この情報を必要とするすべてのシステムに提供します。
この情報は以下の内容を含みます。:航空機の姿勢、加速度、対地速度と航跡、機首方位(真方位、磁方位)、緯度・経度、風向・風速。
たとえば、FMCや主要な飛行計器は、IRUのデータに依存しています。
IRSのコントロールパネルは、頭上パネルの中にあり、3つの慣性基準ユニットを通して制御するようになっています。
このパネルにはIRUからの直接のデータが表示され、基準調整中に位置情報を入力することができます。
FMCはIRSの情報を読み込んだり、入力したりする最も主要な計器です。


IRUの基準調整

IRU(基準調整ユニット)のデータが利用できるようになるまでには、基準調整するための時間が必要です。
IRSのモードセレクタを OFF から NAV に入れてからIRUの基準調整の初期設定が完了するには10分かかります。
この調整がいわゆる、完全(full)基準調整というものです。
この初期設定の間に、IRUは、真北に方向を合わせ、自機のいる現在地を確定します。
この10分の調整時間の間に、自機が今居る地点の緯度・経度をIRUに登録しなければなりません。
この登録は、通常、FMCの POS INIT ページから行います。
さらに、このとき航空機は地上にいなければならず、基準調整中は動くことができません。
基準調整の失敗は、IRSパネルの ALIGN ランプの点滅によって知らされます。
基準調整に失敗したときは、もう一度やり直しが必要です。
基準調整がうまくいくと、ALIGN ランプが消えます。


IRUの高速調整

累積誤差を除去したり、新しい自機位置を確定するために、IRUの完全調整後もときどきIRSの更新が必要になります。
この更新は、航空機が地上にいるときに、30秒高速調整として行うことができます。
この高速更新のときも、航空機は動いてはいけません。
IRSのモードセレクタを NAV から ALIGN にするとこの更新が始まります。
そして(IRUまたはFMCから)新しい位置の登録が要求され、IRSのモードセレクタは、NAV にもどります。
調整に成功すると、ALIGN ランプが消えます。


IRUの電源

IRUの電源は、メインの交流バスかバッテリーにより供給されます。
普通、左と中央のIRUは左のメイン交流バスから電力が供給されます。
右のIRUは右のメイン交流バスから電力が供給されます。
各IRUのバックアップ電源はバッテリーとなっています。
電源としてバッテリーが使用されたとき、左側と中央のIRUは正常に作動し続けます。
右側のIRUは、バッテリー容量を節約するために、5分間だけ作動して、その後シャットダウンされます。


IRU基準情報の消滅

IRUの基準情報は、主交流電源と直流電源が供給不能になるかIRUのモードセレクタを NAV 以外に回したときに、失われます。
IRUのアライメントは地上にてのみリストアできます。
基準情報が消滅しても航空機の姿勢の情報と機首方位の情報は失われません。
IRUのモードセレクタを ATT の位置に回すと関連するEADIの姿勢画面が復元します。
IRUパネルかCDUの POS INT ページから、関連するIRUにに磁方位による機首方位を入力すると、姿勢情報と同様に、機首方位の情報もこの ATT モードの中で有効になります。
機首方位情報も関連するEHSI上で有効になります。


IRUの故障

普通の場合、どのIRUの故障もIRUパネルの FAULT ライトによって表示されます。
正常操作中、左または右のIRUが故障するとそれぞれの側のEADIとEHSIの情報が消滅するので故障したことがわかります。
中央のIRUの故障は、自動着陸アナンシエータ上に、NO LAND 3 というメッセージが現れると同時にEICAS上に C IRS FAULT と表示されることにより知らされます。
IRUの異常動作中、飛行計器を操作するために計器ソース変更スイッチが使用できます。
これらのスイッチの使い方は、「飛行計器」のセクションで解説しています。


慣性基準システムの制御


1- Data Window:
データウィンドウ:DSPL SEL スイッチの指す位置に対応した、IRSデータを表示します(この例では左側のIRUにおける航空機位置の緯度経度座標が表示されています)

2- Display Select Knob:
表示選択ノブ:IRSデータウインドウに表示するデータを選ぶノブです。

3- System Display Knob:
システムディスプレイノブ:データウィンドウに3つのIRUのうちどのIRUの情報を表示させるかを選ぶノブです。(この例ではノブが左側のIRUを選んでいるのでデータウィンドウには左側のIRUデータが表示されています。

4- Mode Annunciators:
モードアナンシエータ:標準操作でIRSが完全基準調整されていればここはブランクです。(注:図では5となっている)

5- IRS Mode Selector Knobs:
IRSモードセレクタノブ:該当するIRUの操作モードを制御します。(注:図では6となっている)

6- IRS Keypad:
IRSキーパッド(注:画面では4になっている)緯度・経度や機首方位情報を入力するのに使います。

基準調整中(ALIGN ライト点灯中)か ATT モードのときだけ使用可能です。
緯度・経度を初期化するには、N,S,EまたはWキーを押します。
磁方位入力の初期化にはHキーを押します。


IRS標準操作手順 (ノーマルプロシージャー)

PREFLIGHT 飛行前

IRSモードセレクタを NAV にします。
航空機の座標を入力します。

基準調整後:
IRS位置、地上速度をチェックします。
  • 注:
    • FMCの POS INIT ページから航空機の座標を入力して下さい。
    • 座標はIRSのキーパッドから入力できます。
    • IRSの位置と地上速度をチェックするにはIRSパネルの DSPl SELノブか SYS DSPLノブを使います。
      すべてのIRSの位置が一致し、地上速度が3ノット以下でなければなりません。



STARTING 出発時

IRS操作はなにも必要ありません。



IN FLIGHT 飛行中

IRS操作はなにも必要ありません。



POSTFLIGHT フライト終了後

航空機がシャットダウンされます:
IRSモードセレクタを OFF にします。




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