FOR FLIGHT SIMULATOR USE ONLY. NOT FOR USE IN REAL AVIATION. Level-D Simulations 767-300...........Page 146
PNEUMATIC SYSTEM

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ニューマティックシステム


ニューマティックシステムはエンジン、APU あるいは外部エアソースから空気が供給されます。
次のシステムはニューマティックシステムからの空気を使います :

エンジンは飛行中のメインのエアソースをニューマティックシステムに供給します。
APUは、20,000フィートの高度までの飛行において、ニューマティックシステムに空気を供給できます。
エンジンが動作していない時、APU は空調パックやエンジン始動を実行するためのメインソースです。
もし APU が使用されていない場合(あるいは、動作不能の場合)、外部エアソースがグランドリクエストメニュー経由で接続できます。

ニューマティックシステムは隔離弁を介し 3 つの分割したシステムに分れます。
3 つの隔離弁の開閉は 左、中央、右のニューマティックダクト間で空気の分配を制御します。
通常 左と右のニューマティックシステムはそれぞれのシステムの装置を動かすため独立して動作します。
中央のシステムはそれら装置に圧力を与えるため、通常は動作可能な左もしくは右のシステムのいずれかの空気を使います。


エンジンブリード

左および右エンジンのブリード弁はエンジンからニューマティックシステムに供給される空気を制御します。
それら弁の制御はオーバーヘッドパネルにある左および右のエンジンブリード弁スイッチにより行えます。
それらスイッチは全ての通常運用時において押し込んだ状態にします。
押し込むと、それぞれのブリード弁が自動的にシステムの要求に応じて開閉するよう制御されます。
バッテリ電源はブリード弁の操作(動作?)に必要です。


APU ブリード

APU ブリード弁は APU からニューマティックシステムへの空気の供給を制御します。
その弁の制御は頭上のニューマティックパネルにある APU ブリード弁スイッチにより行います。
このスイッチは全ての通常運用において押し込んだ状態にします。
押し込むと、APU ブリード弁は自動的に制御されます。
APU は空調パックの運用やエンジン始動のための十分な空気を供給できます。

APU ブリード弁はエンジンブリード弁と連携して動作します。
システムの仕組み上は利用可能な圧力に基づいてニューマティックシステムへの空気供給を行います。
もし APU がシステムに対し唯一のエアソースであるとき、APU ブリード弁は開いた状態になります。
もしエンジンブリードエアが利用可能で、かつニューマティックシステムの要求に対し十分に圧力を供給できるならば、APU ブリード弁は閉じ、エンジンブリード弁が開きます。

もし APU 停止時に APU ブリード弁が使用中であると、APU は 1 分間の温度低下時間に移行します。
エレクトリックパネル上の APU スイッチを OFF にすると APU ブリード弁は閉じますが、APU は停止前の 1 分間は継続して作動します。
もし APU が停止前にブリードソースとして使用されていないと、APU はこの温度低下時間に移行しません。


外部エアソース

外部エアソースは Level-D グランドリクエストメニューを介してニューマティックシステムへ接続することが可能です。
コックピットには外部空気を利用するための制御装置はありません。
ニューマティックパネル上のダクト圧力表示計は外部エアソースが有効である唯一の証拠です。
外部空気は通常 APU が停止もしくは動作不能であるとき使用します。
外部エアソースは空調パックへの動力を供給でき、同様にエンジン始動のためにも使われます。


ニューマティック(空気)の分配

左、中央、および右のニューマティックダクトは隔離弁で接続されています。
隔離弁の開閉は 1 つのニューマティックエアソースが全体のニューマティックシステムへの動力となるよう空気をそれぞれのシステム間に循環させます。
システムにおける空気の循環を視覚的に助けとなるようフロー線が頭上にあるニューマティックパネル上に描かれています。
左側のシステムは左側の空調パックと左の翼ヒータ作動のため空気を供給します。
右側のシステムは右側の空調パックと右の翼ヒータ作動のため空気を供給します。
中央のシステムは駆動中の油圧ポンプと貨物ヒータのために空気を供給します。

エンジン始動前 3 つの隔離弁は APU や外部エアソースからのブリードエアがニューマティックシステム全体の動力となるよう通常開いておきます。
エンジン始動後、左と右の隔離弁は左と右のニューマティックシステムがそれぞれのエンジンブリード弁により空気が供給されるため通常閉じます。
中央の隔離弁は通常開いておき、中央のダクトは左と右のシステムの両方から得られる空気で加圧されます。
もし中央隔離弁が閉じていると中央システムダクトは APU からの空気だけで加圧されます。

左右のニューマティックダクト圧力の表示度数はニューマティックパネル上の圧力計で示されます。
コックピットには中央システムのダクト圧力表示計はありません。
この表示計は通常エンジン始動の成功のためには最低 25 気圧のダクト圧力が必要で、通常エンジン始動の間維持されます。
もし不十分なダクト圧力が始動前に表示される場合、パックが OFF になっているかチェックしてください。
パックが OFF であると正常なダクト圧力の表示度数は約 40 から 60 気圧になります。

左、中央、右のニューマティックダクトは空気漏れをモニターします。
もし空気漏れが影響を受けるシステムで検知されると DUCT LEAK ライトが点灯します。
加えて、左と右のダクトは圧力と温度がモニターされます。
もしそれぞれのダクトにおいて圧力が高くなりすぎると BLEED ライトが点灯します。
もしそれぞれのダクトにおいて温度超過になると OVHT ライトが点灯します。


空調システム

2 つの空調パックは温度調整された空気をキャビンや与圧システムへ供給します。
空調パックはそれぞれのニューマティックシステムからのブリードエアを使って動作します。
パックの制御は OFF、AUTO、N、C、そして W のポジションをもつ回転セレクタスイッチにより行われます。
通常ニューマティックシステムにおいて空気が利用可能であるとき、パックは AUTO モードで実行されます。
パックはエンジン始動時あるいは空調が地上で必要ないときに OFF にします。

パックセレクタを AUTO に設定すると、ブリードエアが利用可能で空気放出口温度の自動温度制御のために供給する時、パック弁は開きます。
パックが OFF に切替られる、あるいはブリードエアが利用可能でない場合、PACK OFF ライトが点灯します。
パックは客室温度コントローラにより設定される最も涼しい区画の要求を満たす気温を作り出すよう制御します。
トリムエアシステムは他の区画の要求する気温に調整する必要がある場合、暖かい空気を供給します。

パックセレクタを N、C あるいは W に設定すると、一定の放出口温度を作りだすためパック弁が開きます。
それらのモードは通常は AUTO モードが故障した場合に使用されます。
モード N は一定の適切な温度までパック放出口温度を調整します (おおよそ華氏 75 度(摂氏 24 度))。
モード C は最も涼しくなるようパックをセットします (おおよそ華氏 65 度(摂氏 18 度))。
モード W は最も暖かくなるようパックをセットします (おおよそ華氏 85 度(摂氏 29 度))。

トリムエアスイッチはパックからの気流温度を客室温度コントロールノブにより自動的に調整されるよう制御します。
もしトリムエアスイッチが OFF の場合、客室の空気はパックセレクタ設定だけに基づいて調整されます。
客室は もし TRIM AIR スイッチが OFF でパックセレクタが AUTO である場合、華氏 75 度に調整されます。
トリムエアスイッチは通常 ON の位置にしておきます。

客室に届く空気の温度は客室温度コントローラにより華氏 65 度 --- 85 度以内に調整されます。
トリムエアスイッチが OFF のときは客室温度コントローラでは制御できません。

空調システムの再循環ファンは客室の空気をシステム内に再循環させ、さらに装備冷却のため空気を再循環させます。
再循環された空気の使用はエンジンに必要であるブリードを減少させます。
再循環ファンのパワーはユーティリティバスにより供給されます。
再循環ファンは通常いつも ON にしておきます。


与圧システム

航空機の与圧は圧力調整弁によってキャビンから空気の流出を調整することによって行われます。
与圧システムの制御はオーバーヘッドパネルにあります。
圧力調整弁は通常 2 つの選択可能な自動モードのうちの 1 つにより制御されます。
それらのモードはまったく同一でシステムの冗長化を提供します。
操作モードの故障はパイロットの介入なしで自動的に他のモードにエンゲージされます。
もし両方の自動モードが故障すると、圧力調整弁は手動でコントロールできます。

自動モードはメイン AC バスにより電源が供給されています。
手動モードはスタンバイ DC バスにより電源が供給されています。

与圧指示表示計はオーバーヘッド上にあります。
客室高度、客室の上昇率、客室の圧力表示度数が表示されます。
与圧表示計はスタンバイ AC バスにより電源が供給されています。

もし客室高度が 10,000 フィートに達すると、警報音とともに CABIN ALTITUDE 警告メッセージが点灯します。
圧力調整弁は客室高度警報がアクティブになると客室の圧力を維持しようとするため自動的に閉じられます。


装置冷却

電子関連の区画にあるフライトデッキの計器や装置は共通の 空気供給、冷却ファン、排気ダクト を使用し冷却されます。
システムの制御はオーバーヘッドパネル上にあるセレクタスイッチを AUTO、STBY や OVRD の位置に設定することで行われます。
コントローラは通常 AUTO の位置にします。
これはシステムが自動実行できるようにするためです。
他の位置は自動システムが故障した場合、もしくは煙が電子区画において感知された場合に使われます。


ニューマティックシステム制御


1- Duct Pressure Gauge:
ダクト圧力計 : 左右のニューマティックダクトのダクト圧力を表示します。
エンジンスタートのためには最低 25 気圧必要です。

2- Isolation Valve Switches:
隔離弁スイッチ : 左右および中央のシステム間のブリードエアの流れを制御します。

3- DUCT LEAK Light:
DUCT LEAK ライト : 表示灯が点灯した時はそれぞれのダクトで空気漏れが検知された場合です。
ダクト圧力計は左右のダクトでの空気洩れを確認するために使います。

4- Left and Right Engine Bleed Valve Switch:
左右エンジンブリード弁スイッチ : エンジンブリード弁を制御します。

5- APU Bleed Valve Switch:
APU ブリード弁スイッチ : APU ブリード弁を制御します。


空調制御


1- Pack Control Selector:
パックコントロールセレクタ : 空調パックの動作を制御します。

2- Pack Status Annunciators:
パックステータスアナウンシエータ : それぞれのパックの状態を示します。

3- Trim Air Switch:
トリムエアスイッチ : 温度コントローラへの空気を制御します。

4- Recirculation Fan Switches:
再循環ファンスイッチ :

5- Temperature Control Knobs:
温度制御ノブ : それぞれの客室の温度を調整します。

6- Temperature Selector INOP Lights:
温度セレクタ INOP ライト : それぞれの温度コントローラが OFF、トリムエアスイッチが OFF、あるいは温度コントローラが故障した時に表示計が点灯します。
トリムエアスイッチが OFF の時 3 つの INOP ライト全てが点灯します。


与圧制御


1- Pressurization Mode Control:
与圧モード制御 : 与圧システムの操作モードを選択します。

2- AUTO INOP light:
AUTO INOP ライト : もし両方の自動コントローラが故障もしくは MAN モードが選択されているとき点灯します。

3- Auto Rate Selector:
自動レートセレクタ : AUTO モードにおいて客室高度の上昇および降下の制限を選択します。指標となるレートは 500 fpm(フィート/分)の上昇率と 300 fpm(フィート/分)の降下率です。

4- Manual Control Knob:
手動コントロールノブ : MAN モードを選択したとき圧力調整弁を制御します。
ノブを CLIMB 側に回すと圧力調整弁が開きます。
ノブを DESCEND 側に回すと圧力調整弁は閉じます。

5- Outflow Valve Position Indicator:
圧力調整弁位置表示計 : 圧力調整弁の位置を表示します。

6- Landing Altitude Selector:
着陸高度セレクタ : ノブを回し着陸高度にセットします。
自動モードではこの高度を元に与圧スケジュールをセットします。


与圧表示計


客室高度が 10,000 フィートを超えると CABIN ALTITUDE 警告が点灯します。


装備冷却制御


1- Equipment Cooling Selector:
装備冷却セレクタ : 装備の冷却モードを選択します。

2- SMOKE Light:
SMOKE ライト : 煙がシステムで感知された場合に点灯します。

3- NO COOLING Light:
NO COOLING ライト : もしシステムが OVRD モードでかつ気流が検知されない場合に点灯します。


貨物ヒータ制御

ヒータは ON が選択されていると貨物区画に充てられます。
それらのスイッチは通常エンジン始動後に ON にし、停止後に OFF にします。




ニューマティク標準操作手順(ノーマルプロシージャ)

PREFLIGHT 飛行前

エンジンブリード弁 - 押し込む
APUブリード弁 - 押し込む
中央隔離弁 - ON
左右隔離弁 - ON
パックセレクタ - 必要に応じセット
トリムスイッチ - ON
再循環ファンスイッチ - ON
客室温度セレクタ - 必要に応じセット
与圧モードセレクタ - AUTO 1 もしくは AUTO 2(1=偶数日、2=奇数日)
与圧着陸高度 - セット
装備冷却スイッチ - AUTO



STARTING 始動

パックセレクタ - OFF
ダクト圧力 - 最低 25 気圧を確認

始動後 :
パックセレクタ - AUTO
左右中央隔離弁 - OFF
貨物ヒータスイッチ - ON



IN FLIGHT フライト中

キャビン温度をモニターし必要に応じて調整します。
キャビン圧力をモニターします。



POSTFLIGHT フライト後

左右隔離弁 - ON
貨物ヒータスイッチ - OFF

航空機の完全停止 :
パックセレクタ - OFF




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