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Wide Guide to FS Scenery Design 日本語版
シーナリ
作成を始める前に、全体のプロセスがどのようになっているのか概要を知っておくのが有益です。
概要をつかんでいないと、プロセスの専門的な部分が脅しにしか過ぎなくなってしまいます。
MS Flight Simulator のシーナリ作成は、もともと非常に実験的なものです。これは主に、 パッケージのメーカーがシーナリデザインソフトウェアをリリースしていないからです。 また、FS のシーナリファイル内部の秘密 と、このポピュラーな PC ゲームで使われている flight-simulation 技術を 公式にはリリースを行っていません。
これらのツールと情報が無いなかで、世界中の Flight-Sim 愛好者達はこれらの 秘密の大部分を自らの手で見つけ、今や驚くべきライブラリとなったシーナリデザイン ツールを作ったのです。作成したシーナリを販売しないという条件付きで、 これらのツールの大多数はフリーです。
これらのツールを使うときに、若干のコンピュータプログラミングの知識があれば 手助けになりますが、多くの忍耐力と詳細に十分な注意を払う用意があればベテラン のハッカー(訳注:悪い意味でのハッカーではない)である必要はありません。 DOS 上での作業上の知識が必要で、ファイルの移動・コピーと行ったことが簡単に 行える必要があります。
コンパイラを選ぶ |
1. コンパイラを選ぶことから始めてください。 これは、シーナリの要素を記述するのに使う方法・コマンドであり、これは 違うコンパイラではやや異なっています。 コンパイラを選ぶ.が助けになります。 |
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2. あるエリアのシーナリを作る前に、若干の基本的な情報を知る必要があります。 その区域の良い地図(1:20000 が良い縮尺です)が必要になるでしょう。 また空港の位置、滑走路の方位、navaid などの良い情報が必要でしょう。 - 合衆国ではこのような出版物の1つとして United States Government Flight Information Publication Airport/Facility Directory があります。 "実世界の"地図は数ヶ月おきに更新されるので、若干のデザイナは、ローカルな空港や 空軍基地に電話をして古い地図を入手することを手配するのに成功しています。 航空写真は、さまざまなエリアを表現するための適切なテクスチャを選ぶのに役に立つでしょう。 また、質が良ければ、手作りの "photo-realistic" シーナリにトライしたくなるかもしれません。 |
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3. 選択したコンパイラが提供する技術的なドキュメントを頻繁に参照する必要があります。 今それをプリントアウトするのが良いでしょう、さもなければ laminate するほうがましです! また、他のコンパイラで配布されたドキュメントを読みたいと思うかもしれません。 たとえば、FSASM を使わない場合であっても、いくらかのドキュメントは一般的なシーナリの作成に 当てはまり、読む価値があります。 |
基本的なファイルの構造を理解する |
4.
シーナリ作成の技術的な部分に悩んだら、シーナリ(.bgl)ファイル
は命令の非常にシンプルな集まりであることを念頭におくことが役立ちます。
たいていのコンピュータ・プログラムと異なり、これらの命令は一般にそれほど
相互関係(inter-related)していません。すなわち、各命令は特定のシーナリのオブジェクトや要素
に関係付けられているのです。
シーナリ情報は、ファイルの中で"ヘッダ"と 21 の異なった セクションに格納されます。 テキストエディタあるいはグラフィカルなデザインツールを使うか否かにかかわらず、 どのオブジェクトとシーナリ要素をシーナリ中で見えるようにするのか、そしてどこに 配置するのかを記述するだけです。 滑走をここにこの方位でおく... 山をここに... 道をこの2点間におく.といった具合です。 下に概説するように、ヘッダとそれぞれのファイルのセクションは異なった1種類の情報を保持します。 必ずしもリストアップされた順に情報を与える必要はありません。 我々は単にすべてのコンパイラに適用できる一般的な方法で情報を記述するだけです。 |
"ヘッダ" 情報を与える |
5. シーナリファイルの地理的および周波数の "境界(boundaries)" を指定しなければなりません。 また、シーナリファイルの重要度と使用に関する ID 番号を与えなければなりません。 コンパイラのドキュメントがこの点についてガイドを与えるでしょう。 基本的にこのヘッダ情報により、FSがこのファイルにいつアクセスしなければならないか、 他のファイルが同時にアクセスされる必要がある場合の重要度、をすばやく決定することができます。 指定した境界があなたのシーナリで要求されるものより多少大きくてもかまいませんが、 そのファイルが実際に必要になるまでロードする必要がないようになっていれば、 コンピュータはより効率的に動作することができます。 |
"nav-aid" 情報を与える |
6. BGL ファイルのセクション 0 は、nav-aid 情報が格納される場所です。 位置、周波数や、そのほか DME, VOR, ILS 施設のディテールを指定します。 |
地表をタイルで埋める |
7. 65 程度の ready-made のシーナリ"テクスチャ" が FS により供給されており、そのため地形を作る最も簡単な方法は あなたの世界をテクスチャされた synthetic タイル で覆うことです。この情報は BGL ファイルのセクション 1-6 に格納されます。 |
道路やその他シーナリのディテールを追加する |
8.
BGL ファイルのセクション 9 は、procedural シーナリのために与える
情報を保持している場所です。
Procedural シーナリ は、
基本的に FS に対して、機体がこの特定の地理的な位置の近くを飛ぶまで
次のディテールをスキップしろ。もし近くを飛ぶならば、この滑走路、道路、橋、川を
描画せよ。こういうふうに見えるようにせよ...といったことを伝えるシーナリ記述
です。
これらの命令は、"可視チェック(visibility check)" からスタートし、
コンピュータは正しくシーナリを表示するために無数のこういったものを処理しなければ
なりません。
Procedural シーナリは、シーナリのディテールを最も細かく調整するためのもので -- おそらくシーナリ作成者にとってのチャレンジを最も多く持っています。 しかし、どの詳細なビジュアルシーナリが、どこに表示されるか、ということを 単純に指定するだけだということを思い出せば、恐れることはないでしょう。 |
Airport メニューのリストを作る |
9. FS の Airports メニューに追加のリストを1つ以上追加することができます。 BGL ファイルのセクション 11 が、この位置と周波数情報を格納する場所です。 |
ATIS 文を追加する |
10. Automatic Terminal Information Service(ATIS) により表示される特定のメッセージを 書くことができます。詳細はセクション 13 に格納されます。 |
ビーコンを追加する |
11.nondirectional radio beacons (NDB) を与えることができます。 詳細はセクション 14 に格納されます。 |
動きを加える |
12. いくつかのコンパイラは、FS のより高度なシーナリのコンポーネント -- 独自の流れでシーナリ中を動く、追加可能な空港車両や他の航空機 -- をサポートしています。 この "ダイナミックシーナリ" のために与える命令は、セクション 15 に格納されます。 |
最終的なディテールを加える |
13. 最後に、 選んだ滑走路に対する FS の "Land Me" 機能を有効にするため、いくつかのディテールを 加えることができます。この情報と、IMO マーカ, 高度付き地表のディテールは、 セクション 16 に格納されます。 |
ディテールを BGL ファイルにコンパイルする |
14. シーナリで要求するものを完全に指定したら、BGL ファイルを生成します。 あなたが選んだコンパイラは simulator で要求されるフォーマットのファイルを 生成します。 |
BGL ファイルをテストする |
15. 新しい BGL ファイルを FS のシーナリフォルダにコピーし、フライトシミュレータ でそれをテストします。いくつかのコンパイラとシーナリデザインツールは、 デザイン環境からテスト環境へ簡単にジャンプし、また戻ってくるような DOS のバッチファイル やその他の補助を持っています。 |
変更を行い、シーナリを完成する |
16. テストにより、シーナリにおいて問題点や欠陥が明らかになるでしょう。 結果に満足するまで、作業を続けてください。 |
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17. この時点で、あなたは自分の仕事を誇りに思うでしょう。 あなたのシーナリファイルを試すようにお金を払うかもしれません。しかし、 そのようなことをする必要はありません。なぜなら、 世界には新しいシーナリファイルのテストを熱望している何千というデスクトップパイロット がいるからです。 |